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一刻も早く袴田巖さんの無罪を! ボクシング協会がアピール活動

2021年6月22日 9時52分

 日本プロボクシング協会の袴田巌支援委員会のメンバーは21日、東京高裁の前で街頭アピールと要請活動を行い、東京高裁に対して元プロボクサーの死刑囚、袴田巖さんの再審(裁判のやり直し)を開始し、無罪を言い渡すよう訴えた。

裁判所前でアピール活動をする委員会のメンバー

 この日、参加したのは新田渉世会長、真部豊会長、本田秀伸会長、松岡修会長、そして元OPBF王者の今岡武雄氏の5人。街頭演説で新田会長は「昨日ラスベガスで勝利した井上尚弥チャンピオンも袴田さんを支援している。一刻も早く袴田さんの無罪を勝ち取りたい」とアピール。85歳となった袴田さんのために、早期の解決を求めた。

 1966年に静岡県清水市(現静岡市清水区)で起きた一家4人殺害事件で逮捕された袴田さんは無罪を訴えながらも裁判で死刑が確定。袴田さんは再審を請求し、2014年に静岡地裁が再審開始を決定して釈放されたが、東京高裁で再び死刑となり、最高裁がこれを差し戻して、現在は東京高裁で審理が続いている。

 現在、焦点となっているのは、事件の1年あまりあとにみそタンクから見つかった犯人のものとされる衣類についた血痕の色。発見されたときの血痕は赤みが残っていたが、みそに長時間漬かった血痕が赤いはずがないというのが弁護側の主張だ。ここをめぐって弁護側と検察側が争っている。

 弁護側はこの日の三者(弁護人、裁判所、検察)協議で、独自のみそ漬け実験の報告書を提出。みそに漬ければ4週間で血痕は黒くなり、1年経過すれば赤みが残ることは考えられないとして、「証拠はねつ造された」と主張している。

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