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元女子世界王者の宮尾綾香 9ヵ月ぶり復帰戦飾る

2021年9月23日 9時35分

 京都で寺地-矢吹のWBC世界L・フライ級戦のあった22日夜、後楽園ホールでも試合が行われ、元WBA世界女子アトム級チャンピオンの宮尾綾香(ワタナベ)がメインに昇格した8回戦に登場。日本王者の長井香織(真正)を3-0判定に下し、昨年多田悦子に敗れて以来の再起戦を飾った。

 この日のワタナベジムの興行はメインの三代大訓-西谷和宏戦、セミの源大輝-草野慎悟戦が相次いで中止に追い込まれたため、宮尾-長井戦をメインにして挙行された。

右を決める宮尾(右)。この日は慎重な戦いだった

「負けたらアトがない」と、慎重に試合を運んで勝ちに徹する宮尾に対し、長井も経験不足からか手数が少なく、試合は盛り上がりに欠けたまま。2回の偶然のバッティングで受けたダメージもあり、宮尾としても「練習でやってきたことが出せなかった」と反省する試合内容だった。判定は79-73、78-74(2人)と3ジャッジとも文句なしに宮尾の勝利を支持した。世界と日本の経験の差が勝負を分けたような試合だった。

再び世界を目指す宮尾

 宮尾(38歳)は「トシもトシだし、負けたらどうしよう」と不運も抱きながらのリングだったと明かした。それでも試合をしていて「楽しかった」という。今後はアトム級にこだわり、世界王座復帰を目標に頑張ると語っていた。勝った宮尾はこれが20勝目(6KO5敗1分)。敗れた長井は6勝2KO3敗3分。

 セミに昇格したL・フライ級6回戦は、2018年度の全日本新人王・亀山大輝(ワタナベ)が山田大輔(輪島功一スポーツ)とのサウスポー対決を3-0判定で制した。初回から果敢に左ストレートを放った亀山の積極さが山田を抑えた。亀山はこれで8勝2KO5敗1分。

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