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岩田翔吉がL・フライ級アジア3冠王者に ベテラン堀川謙一とフルラウンド攻防制す

2022年7月2日 21時11分

 L・フライ級アジア3冠戦が2日、後楽園ホール「第614回ダイナミックグローブ」のメインイベントで行われ、日本チャンピオンの岩田翔吉(帝拳)がOPBF王者の堀川謙一(三迫)に3-0判定勝ち。空位のWBOアジアパシフィック王座を合わせて3本のベルトを統一した。岩田は日本王座の2度目の防衛に成功。堀川はOPBF王座の初防衛に失敗。スコアは118-110、117-111、116-112。

岩田(左)はコツコツと堀川にダメージを与えた

 日本、OPBF、WBOアジアパシフィック王座の3冠獲得は、ヘビー級の藤本京太郎、S・ウェルター級の井上岳志(ワールドS)、ライト級の吉野修一郎(三迫)、S・フライ級の福永亮次(角海老宝石)に続いて5人目。

 L・フライ級でWBAとWBCで2位、WBOで3位につける26歳の岩田とWBC5位にランクされる42歳の堀川による新旧対決。岩田が初回から右ストレートやアッパー、右ボディと力強いパンチを打ち込み、これが2年ぶりの試合となる堀川が岩田のアタックをしのぎながら攻略の糸口を探る立ち上がり。スピードとパワーは岩田が大きく上回った。

 堀川は4回からペースを上げ、前に出て岩田に迫り、右を打ち込んで反撃の狼煙を上げた。岩田はフットワークを使うボクシング。4回終了時の採点は39-37×2、40-36で岩田がリードした。

 堀川は5回以降もプレスをかけて左ボディ、右アッパーを打ち込んでいく。堀川が岩田に決定打を許さずベテランの味を発揮してきた印象。それでもパンチの見栄えは、有効打は断然岩田で、強烈な右ストレート、ボディブローを断続的に打ち込んだ。

 岩田は8回、右を決めて一気に畳みかけ、大きな山場を作った。しかし堀川が何とかこのピンチをしのぐと会場から大きな拍手。8回終了時の採点は78-74、79-73×2で岩田がリードを広げた。

 敗色濃厚の堀川は終盤前に出た。10回に右ストレート、左ボディを打ち込み、11回も右アッパー、左ボディを打ち込んで試合を盛り上げる。最終回は打ち合って終了のゴングとなった。岩田は9勝6KO。堀川は41勝14KO17敗1分。

岩田の話「堀川さんがベテランの意地とうまさを教えてくれたような感じです。無事に取れてうれしい。もっとボクシングを勉強して、12ラウンドの戦いをもっと突き詰めていきたい。必ず世界チャンピオンになれるようジムに戻って精進したい」

亀山(左)はスピードでサウスポー対決を制した

◇フライ級8回戦
亀山大輝(ワタナベ)[8回2分17秒]薮崎賢人(セレス)
 日本フライ級11位の薮崎は16年のデビュー戦で亀山と拳を交えて判定負け。再戦はサウスポー同士、初回からよく手を出し、序盤から打ち合うシーンが目についた。序盤はスピード勝負の亀山が手数、有効打でやや上回っている印象。3回、亀山が右を効かせてチャンスを作るが、ラウンド終盤には薮崎の左で亀山がグラリ。会場が大いに盛り上がった。

 4回、両者は激しくパンチを交換し、互いに右フック、左ストレートを打ち込んでいく。5回は亀山が右フック、左ストレートを決め、薮崎にロープを背負わせてラッシュ。薮崎の頭部が何度か跳ね上がったが、薮崎はクリンチでなんとかピンチをしのいだ。

 薮崎は追い上げを図ろうとしたが、亀山の回転力は衰えず、薮崎はダメージをためていく。8回、亀山が連打で畳みかけたところでレフェリーが割って入った。返り討ち成功の亀山は9勝3KO5敗1分。薮崎は9勝5KO5敗2分。

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