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44歳の最年長王者 野中悠樹敗れる、新鋭の能嶋宏弥が6回TKOでWBO・APミドル級王座獲得

2022年7月24日 23時51分

 ディアマンテジム、ミツキジム合同興行は24日、大阪府堺市産業振興センターで行われ、メインのWBOアジアパシフィック・ミドル級タイトルマッチ12回戦は、日本ミドル級3位の新鋭、能嶋宏弥(26=薬師寺)が国内最年長のチャンピオン、野中悠樹(44=渥美)を右ストレートで追い詰め、6回1分1秒TKO勝ちして新王座に就いた。野中は3度目の防衛に失敗した。

 セミの50キロ8回戦は日本L・フライ級1位、冨田大樹(24=ミツキ)がアディサク・ケトピアム(タイ)にボディパンチを効かせ、3回2分28秒TKO勝ちした。

能嶋は6回に試合を決めた

◇WBOアジアパシフィック・ミドル級タイトルマッチ12回戦
能嶋宏弥(薬師寺)[TKO6回1分1秒] 野中悠樹(渥美)

 開始から能嶋が攻め込んだ。野中の右ジャブをものともせず、ワンツーで野中を下がらせた。セコンドの薬師寺保栄会長から「攻めろ、もっと攻めろ」の大声の指示に従って、ぐいぐい前に出て手数を増やした。

 受け身に回った野中は左カウンターで対抗するが、能嶋のパワーラッシュが上回った。5回に能嶋の右がヒットすると野中は腰を落としダウン寸前に。ここはクリンチでなんとかゴングに救われた。6回、再び能嶋の右ストレートが決まると、野中は腰から落ちてダウン。立ち上がった野中に能嶋は猛然と襲い掛かり、レフリーストップを呼び込んだ。

序盤から積極的に攻めた能嶋(右)

「元OPBF王者の野中さんとの対戦が決まってうれしかった。とにかく野中さんにアウトボクシングをさせないことだけを考えました」。これまでの戦いのスタイルと違うファイターに徹してつかんだ初のベルトに能嶋は能弁だった。

 富山県黒部市生まれの野球少年。しかし、富山商高ではベンチに入ることはできず、中京大に進んでボクシング部に入った。2年の時から薬師寺ジムで練習してプロになり、20年の全日本ウェルター級新人王を獲得。これまで9勝4KO1敗の戦績だったが、初のミドル級の試合ででっかい勲章を手にした。

「試合3週間前まで体重は68キロを割っていた。ミドル級の72キロに近づくよう、たくさん食べました」。前日計量の前に水を1リットル以上飲んで体重計に上がり、それでも野中より1.7キロも軽い70.8キロでクリアした。「ウェルター、S・ウェルター級でも戦えますが、スピードを生かしてミドル級で戦っていきたい」と能嶋は今後を語った。

 敗れた野中は「相手のペースにはまってしまい、後手に回って自分の悪いところが出てしまった」と唇をかんだ。11月に名古屋でダイレクトリマッチを行う契約だが、「今後のことはゆっくり考えます」と語った。

◇50キロ8回戦
冨田大樹(ミツキ)[TKO3回2分28秒]アディサク・ケトピアム(タイ)

◇女子アトム級6回戦
吉川梨優那(ディアマンテ)[2-0(57-55、58-56、59-55)]樽井捺月(山木)

◇女子ミニマム級6回戦
ロリト麻里菜(エスペランサ)[2-0(57-57、58-57×2)]葉月さな(YuKO)

◇ライト級6回戦
崔榮斗(田中・金沢)[3-0(59-55×3]戸川叡二(姫路木下)

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