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“黄金のバンタム”エデル・ジョフレ死す 60年代にファイティング原田と名勝負

2022年10月3日 11時28分

 その絶対的な強さから「黄金のバンタム」と畏怖され、ファイティング原田との2度にわたるタイトル戦で日本でも知名度が高いレジェンド、エデル・ジョフレ氏(写真)が2日、ブラジル・サンパウロの病院で死去した。86歳だった。死因は肺炎による合併症。WBCが第一報を伝えた。

 アマチュアで148勝2敗の戦績を残し、1957年3月、5回KO勝ちでプロデビュー。60年11月、ロサンゼルスのオリンピック・オーデトリアムでエロイ・サンチェス(メキシコ)との王座決定戦で世界バンタム級王者に就く。

 61年には南米遠征した矢尾板貞雄に10回KO勝ち(無冠戦)。62年9月には“ロープ際の魔術師”ジョー・メデル(メキシコ)に6回KO勝ちで5度目の防衛。続くV6戦では“メガトンパンチ”の青木勝利に左ボディーを浴びせて3回KO勝ち。日本のファンは、その強さに驚嘆した。

 連続8度の防衛戦をすべてKO勝ちで飾ったジョフレ氏は65年5月、名古屋で2階級制覇を狙うファイティング原田の挑戦を受け2-1判定負け。プロ初の黒星を喫する。翌66年5月、東京・日本武道館に場所を移した再戦でも原田が3-0判定勝ち。生涯で敗北を喫したのは、この2試合だけだった。

 その後フェザー級に転向して14連勝の快進撃。73年5月、ブラジルでホセ・レグラ(スペイン)に挑戦して判定勝ち。WBCフェザー級王座に就く。V1戦で同じくレジェンドの一人、ビセンテ・サルディバル(メキシコ)に4回KO勝ちしたのが後年のキャリアのハイライトとなった。以後7連勝して76年10月の試合を最後にグローブを吊るした。生涯戦績は72勝50KO2敗4分。

 身長163センチ、リーチ168センチとけっして体格には恵まれていなかったが、極上のテクニックを備えたメカニカルなスタイルでKOの山を築いた。92年に国際名誉ボクシング殿堂入り。生前は元世界チャンピオンの中で最高齢だった。Photo by WBC

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