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4団体統一戦迫る井上尚弥が公開練習「最近見せていないテクニックの高い試合を」

2022年12月7日 20時43分

 バンタム級3団体統一王者の井上尚弥(大橋)が7日、横浜市内のジムで公開練習を行った。井上は13日、有明アリーナでWBO王者ポール・バトラー(英)と国内史上初となる4団体統一戦に臨む。

 すでに本格的なスパーリングを打ち上げているこの日はシャドーボクシング、ミット打ち、ロープで汗を流した。また減量対策でジムの暖房に加え、新たにストープを入れた。井上、大橋秀行会長、井上真吾トレーナーとのやり取りは以下の通り。

■井上尚弥
――バトラーが来日しました。現在の心境は?
「もう、来日していよいよだなと気が引き締まりましたし、写真を見る限り、体調とコンディションがよさそうなので、あと1週間、しっかりとお互いに仕上げて試合当日を迎えたいと思います」

――バトラー戦のイメージは完成しましたか?
「もうどう戦うのかは何となく想定できているので。試合当日のリングで向かい合って、あとは駆け引き、自分の直感で闘っていこうと思っています」

――11月28日のスパーリング打ち上げ以降、マスボクシングなど実戦に近い練習はしましたか?
「マスボクシングと、昨日は拓真とスパーリングに近い、ほぼスパーリングを8ラウンドやりましたね。(パンチを)当てて、今回はかなり最後まで動いて仕上げています」

――減量面は?
「減量も順調に進んでいて、あと1週間切っているので、微調整の段階にきています」

――長いスパーリング解禁し、疲労も出たと聞いています。調整の変更、途中で調整のペース変更はありましたか?
「特にないですね。計画通りに進んでいます」

――ロス合宿で大橋会長が「さらに強くなった」という話がありました。本人としては思い当たる部分はありますか?
「やっぱり環境を変えてトレーニングしたのが1番大きいです。その中での自分の感覚だったり、ボクシングに対する、本当に『感覚』です。そのあたりがすごく伸びたなと思います」

――ロス合宿での気づき、収穫は?
「トレーニングの内容どうこうではないです。環境を変えたくて行ったということなので」

――現地の練習パートナーではバトラー対策になる人はいましたか?
「対策とか、このトレーニングの目的として行っていないのでいないです」

――長いラウンドのスパーを続け、何か新たなボクシングはみせられそうですか?
「前回のドネア戦というのは、KO決着という強さだけが際だった試合になりましたけれど、今回のバトラー戦は高い技術を持った選手なので、技術戦など最近みせられていないテクニックの高い試合を見せられるのではないかなと思います」

――4団体統一を成し遂げたらご褒美はありますか?
「ないですね。ここはあくまでも通過点として考えているので、勝ったらどうとか考えていないです。すぐに、その先の試合に向けて出発していきたいと思います」

――八重樫トレーナーのもとメニューの変化、井上選手自らメニューについて要望することはありますか?
「ひとまず、昨年11月からスタートした(八重樫氏の)フィジカルというのは、このバンタム級で戦うためのフィジカルトレーニングなので変えることなく、今はトレーニングを行っています」

――4団体統一は日本初、アジア初、バンタム級初、4本のベルト全KO奪取など数多くの記録がかかっています。
「この試合というのはそういう意味を持つ、いろいろな記録もかかる試合になると思いますが、それはあくまでも記録であって、ここが自分のゴールではないです。この試合はバンタム級の最終章という位置付けであり、スーパーバンタム級で戦う上でのスタートになると思います。危なげなくしっかりと圧倒するパフォーマンスで勝ちたいと思います」

――4団体統一へ、今までと違う高揚感はありますか?
「やっぱり、バンタム級で4年間闘いバンタム級で闘うのが最後なのかなと思うと今まで以上に気持ちも乗ります。またスーパーバンタム級に転向していくというアピールをしていかなくてはいけない試合だと思います。より一層、気合は入ります」

■大橋秀行会長
――これまで調整の率直な感想は?
「アメリカのスパーリング合宿から戻ってきた時にまた一段強くなっているなというのが素直な印象。6月にドネアと試合してから半年近くになりますが、確実に強くなっていると思います」

――ロス合宿を行った意図は何ですか?
「真吾トレーナーと尚弥の意向で、ぜひ行きたいということだったので。気分転換になればいいなと思っていましたが、それ以上のものを得て帰ってきました。非常に満足しています」

――ロス合宿の内容は?
「(帰国して)最初、階級上の東洋太平洋王者の木村吉光選手とスパーリングしましたが、その時の迫力とスピードとテクニック含めてびっくりしたことをよく覚えています。そういう内容でした」

――4団体王座統一戦の意義は?
「4団体統一は世界をみてもそんなにいない。アジアでも初めてのこと。バトラー選手も勝てば3団体取って4団体取れる。昨日バトラー選手に会いましたが、本当に気合が入っていた。十分、侍のような雰囲気を感じました」

■井上真吾トレーナー
――ロス合宿後、国内スパーリングの総数は?
「帰国してからは110ラウンドぐらいになります。(バンタム級転向後)1番多いのではないですかね」

――現在のコンディションは?
「もうバッチリです。10ラウンドやった時もパートナーを2人入れて5ラウンドずつやりましたが、本当まで落ちることなく、最後まで良かったです。交代した2人目の選手の方が失速するぐらいだった。スタミナは何の問題も心配もないですね」

――バトラーの印象は?
「技術も高いですし、そこはトップレベルの選手。それも踏まえ、うちは何をやらなければならないかは分かっている」

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