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中量級期待の21歳 佐々木尽に飯田覚士さんが聞く 倒し屋だけどパワーだけじゃない

2023年2月15日 16時15分

 豊嶋亮太に衝撃的な初回TKO勝ちでWBOアジアパシフィック・ウェルター級王座を取って代わった佐々木尽(八王子中屋)。倒し屋のキャッチコピーそのままのパワフルファイトでのし上がってきたが、パワーだけではないところをアピールした。そして素直な性格も好感の持てる21歳だ。《ボクシング・ビート3月号より》

飯田 こないだの試合、かなり相手を研究したらしいね。
佐々木 勝つ確率を上げるために、ハイ。ただ、最初から来るとは思わなかったです。

飯田 そこは想定外だったのかな。
佐々木 そうですね。(元々)やりやすいとは思っていたんですが、ガードにしろ、全体的なバランスが高いので崩しにくい印象がありました。そこが怖かったです。崩せず、何もできず判定負けのパターンですね。やってみないと分からないドキドキ感がありました。普段から相手を想像より強く考えちゃうんです。

飯田 以前は相手の映像を見なかったんだよね? それは見ると、強いと思っちゃうから?
佐々木 変に緊張してしまうんですね。でも、逆に安心感を得るために、もう見るようにしました。

飯田 こういう動きだと分かることで安心するのね。じゃあ、今回の予習で「ここはイケるんじゃないか」と思ったところは?
佐々木 ボディーです。豊嶋選手は今まで打たれていないんですが、昨夏に一度スパーリングをして、いい感触があったんです。「これはもしや」と思っていました。

飯田 映像じゃなくて、スパーリングの経験から。
佐々木 あと右アッパーです。これもスパーリングで。

飯田 入りやすいということだね。
佐々木 だから練習して、試合で狙いました。それが入れば意識を散らすことができますし、左フックや右ストレートも入る。モロにハマりました。(豊嶋が)来てくれたから余計に展開が早まって。

飯田 合わせやすかったわけだ。たしかに、来てくれなかったらボディーもなかなか難しい。
佐々木 はい。でも来てくれなかった場合の、ジャブの差し合いには自信があったんですよ。(豊嶋は)長いラウンドで脚を使うタイプではないし、もし下がられても、追っては行かないと決めていました。どっしりと構えてジャブ打ってフェイントをかけて……。

飯田 いきなり相手が来たのはなぜだと思う?
佐々木 実はスパーリングをした時、自分は減量中で10キロぐらい差があったと思うんです。で、当たり負けをしていたんですね。普通に押されて、普通にやられていました。たぶん、豊嶋選手の陣営も「佐々木にはフィジカルで勝ってるから潰せる」と考えると思うんです。

飯田 そうだったんだ。勢いよく上がってきたホープだから最初に叩こうという考えもあったかもしれない。
佐々木 そうですね。豊嶋選手はクロスが強いので、それで勝たないと上には行けないプライドもあったんじゃないかと思いますね。

飯田 佐々木尽を相手に前に出て、倒して勝てば評価は確実だからね。逆に足をすくったわけだ。これを大金星といったら不満に思うかもしれないけど。
佐々木 でも勝つか負けるかだという気持ちでしたから、よかったです。当たり前に勝たないといけないステージだと思っていたんですが、なんか今までで一番緊張して。勝たないとヤバい、人生が終わる、と。..

 ボクシングを始めたころの思い出や計量に失格した平岡アンディ戦など、話題の男・佐々木のこれまでを連載対談『飯田覚士の直撃トーク』で。記事全文はきょう発売のボクシング・ビート3月号に掲載しています。
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