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4.8ウェルター級頂上対決 ベテラン小原佳太「迷ったときは困難な道」 ホープ佐々木尽撃破に虎視眈々

2023年3月2日 17時01分

 ビッグマッチが盛りだくさんの4.8有明アリーナ「Prime Video Presents Live Boxing4」の中でもWBOアジアパシフィック・ウェルター級王者の佐々木尽(八王子中屋)と小原佳太(三迫)による新旧ウェルター級対決は、コアなファンから“裏メイン”との声が挙がるほどの好カード。両選手はどんな気持ちでこの試合を迎え、リングではどんな戦いを見せてくれるのだろうか。まずは2月下旬、小原に話を聞いた。

百戦錬磨の小原

 小原が佐々木戦のオファーを耳にしたのは1月下旬のこと。受けるべきか、受けないべきか――。S・ライト級、ウェルター級で国内最強を証明し続け、海外のリングにも上がった36歳はキャリア終盤の大一番を迎えるにあたり、1週間の時間をもらって考えた。

「このとき少し体調を崩していて万全のコンディションで試合を迎えられるか、という心配がまずはありました。あとはこれを受けて僕のボクシング人生にどれくらいの影響を与えるのか。来るか来ないか分からない世界ランカーとの試合を持っても、という思いもあった。最終的には“迷ったときは困難な道”だと。受けたほうがきついと思いましたから。アマゾンで放送というのも大きかったですけど」

 さて、小原の佐々木評を聞いてみよう。1月14日、佐々木が豊嶋亮太(帝拳)を初回TKOで下し、タイトルを奪った試合についてこんなふうに語っている。

「豊嶋選手はハンドスピードが速いし、打たれ強いと思っていたので、どんな形でも負けないと思っていました。佐々木選手はその先をいったわけですから脅威だと感じました」

 佐々木の持つ高い運動能力、21歳という若さが生み出す勢い、そして必殺の左フックは確かに危険だ。百戦錬磨の小原は「自信を持って打ってくるのでパンチが予想以上に伸びてくると思う」、「把握しずらい(佐々木のような)選手は苦手」とまで口にした。

 かなり佐々木を警戒している様子だが、自信がないかといえばまったくそうでないところが興味深い。警戒心は「自分に言い聞かせているところもある。それだけハードルを上げている」という意味でもあり、小原は「その(できるだけ高く上げた)ハードルを越えてきた選手はいない」と静かに続けた。

決戦の日に向けて黙々とトレーニングに励む

 試合は佐々木がプレスをかけ、小原が距離を取りながら試合を組み立てるという展開が予想される。負けるなら「左フックを合わせられて一発で倒れる」と言う小原だが、「予想ですか? 中盤KO勝ちにしておきます」と笑う様は不敵だ。佐々木(14勝13KO1敗1分)がハードパンチャーなら、小原(26勝23KO4敗1分)も倒し屋にふさわしい戦績を誇る。ファンだけでなく小原自身の予想もKO決着必至だ。

 今回の試合に向けてはnoteで練習内容を発信するなど、見てもらえることをこれまで以上に意識して当日を迎えるつもりだ。「知ってもらって、見てもらって、楽しんでもらって、しっかり試合に勝ちたいと思います」。キャリアで大きく上回る36歳のベテランが、己のすべてを出して若き王者の前にたちふさがる。
■小原佳太note https://note.com/ko903/

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