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元プロボクサーの死刑囚、袴田巌さん裁判のやり直し認められる 無罪獲得に前進

2023年3月13日 16時38分

 元プロボクサーの死刑囚、袴田巌さん(87)が求めていた裁判のやり直しが認められた。東京高裁が13日、検察側の即時抗告を棄却して、袴田さんが一家4人殺害事件で死刑判決を受けた裁判のやり直しを認めた。

袴田秀子さんと小川弁護士

 この日は東京高裁から決定が出ると事前に通知されていて、裁判所前は昼過ぎから多くのメディア、支援者らで賑わった。ボクシング界からも日本プロボクシング協会袴田巌支援委員会のメンバーをはじめ、リングアナウンサーの須藤尚紀さん、元プロボクサーで袴田事件の漫画『スプリット・デシジョン』を描いた森重水さんらが駆けつけた。午後2時すぎ、弁護士が「再審開始」、「検察の抗告棄却」のハタ出しをすると、ボクシング関係者からも笑顔がこぼれた。

 支援委員会委員長の新田渉世会長は「袴田さんの姉の秀子さん(90)が57年間、闘い続けてきたことにひたすら頭が下がる。ボクシング界は先輩たちの代から長年支援してきた。まずは素直に喜びたい」とホッとした表情。それでも検察が特別抗告をすれば、さらに裁判が長引く状況を心配し、「検察が特別抗告をしないように運動していきたい」と決意を新たにした。

 委員会ではすでに「全世界ツイッターデモ」をスタートさせた。今後は国会議員やかつて袴田さん支援に協力的だった統括団体WBCへも働きかけ、検察の特別抗告阻止、速やかな再審開始に向けて活動していく予定だ。
https://twitter.com/freehakamada

東京高裁前に集まったボクシング関係者も笑顔

■袴田事件の経緯
 1966年に静岡県清水市(現静岡市清水区)で起きたみそ工場専務一家4人殺害事件で、みそ工場に勤務していた元プロボクサーの袴田さんが逮捕された。裁判で無罪を主張したものの死刑判決が下り、1980年に死刑判決が確定した。

 袴田さんはその後も裁判のやり直し(再審開始)を求め続けた。2014年3月、静岡地裁が再審開始を認める決定を下し、袴田さんは48年ぶりに釈放された。ところがその後、18年に東京高裁は一定して再審を認めず、次の最高裁は20年に「審理が尽くされていない」として東京高裁で再び審理が行われる異例の事態となっていた。

 東京高裁での争点は逮捕から1年2カ月たってみそタンクから見つかった犯人のものとされる衣類についた血痕の色の変化だった。弁護側は「時間がたつと血痕の赤みはなくなる」、検察側は「一部に赤みが残る」と主張。高裁は科学的な見地から「赤みはなくなると推測できる」とし、衣類は捜査機関を含む第三者がみそタンクに隠した可能性があると指摘し、9年前の静岡地裁決定と同じように証拠のねつ造の可能性にまで言及した(高裁の認定は各メディアの報道から)。

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