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井上拓真とバンタム級王座決定戦のソリス 前WBA会長と王座返り咲きの約束「必ず果たす」

2023年3月31日 14時09分

 4月8日の有明アリーナで井上拓真(大橋)とWBAバンタム級王座決定戦を争う元S・フライ級王者リボリオ・ソリス(ベネズエラ)が31日、東京・神楽坂の帝拳ジムで練習を公開した。

久しぶりに日本登場のソリス

 これまで日本で河野公平、亀田大毅、山中慎介と世界タイトルを争ったソリスも41歳。若いころの陽気なイメージはなくなっていたが、張りのある声で饒舌に記者の質問に答える姿にはベテランらしい貫禄を感じさせた。

 2013年12月、大毅とのWBA&IBF・S・フライ級王座決定戦で計量に失格。翌日の試合には勝利したものの、秤の上で王座を失った。ソリスは「あのとき大事な人(16年に亡くなったヒルベルト・メンドサ前WBA会長)と失ったタイトルを取り戻すと約束した。私の力が続く限り、約束は守りたい」と不惑を過ぎても現役にこだわる理由を説明した。

 その後も16年3月に山中、同年11月と翌年4月にジェイミー・マクドネル(英)、20年2月にギジェルモ・リゴンドウ(キューバ)とバンタム級で世界タイトルを争ったが及ばず、今回の拓真戦が決まった心境を「とても感動した」と素直に表現した。

 拓真ついて問われると「警戒するところはないが、拓真をリスペクトしているのでKO宣言はしない。判定までやれる体力はある」と内容にこだわらず必勝を誓った。「ウエートはあと1.8キロ。とても調子がいい」とコンディションの良さも強調。「日本はベネズエラ、パナマ(練習拠点)に次ぐ第3の故郷だ」とも語り、過去2勝1敗の日本は験のいい土地であることもアピールした。

シャドーボクシングは軽快だった

 公開練習は5分間のシャドーボクシングしか見せず、報道陣をシャットアウトする念の入れようだった。練習を視察した大橋秀行会長は「体重にナーバスになっているんだと思う」とソリス陣営の対応を推測。わずかな動きしか見られなかったが、「拓真とはスピードが違う。試合が長引けば長引くほどその差が出ると思う」と予想した。

 井上真吾トレーナーは「大きいフットワークを使っていたけど、細かいところは拓真のほうが速い。スピードなら拓真についてこられないんじゃないかと思う」とこちらのスピードの違いを強調。大橋会長と同じくキャリアを警戒しながら、「向こうに合わせず、拓真のペースでいけたらなと思う」と相手に惑わされず戦う構えだ。

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