本博国・自体校元監督が退官 教え子ら180人がねぎらう

自衛隊体育学校のボクシング班監督を務めた本博国さん(56歳)の定年退官を祝う催しが21日都内で開かれた。教え子ら約180人が駆け付け、その功績を称えるとともに長年の労をねぎらった。

鈴木康弘(右端)と平野義幸(左端)両氏に囲まれて本博国、典子夫妻

本さんのサポートによりロンドン五輪で金メダルを獲得した村田諒太さんはじめ、指導を受けた数多くの現元選手や、一緒に指導に当たった関係者らが出席した。元体育学校校長で重量挙げのレジェンドでもある三宅義信さんは来賓の挨拶で本さんの業績を称えるとともに、「これからも日本のボクシングのために、力を十二分に発揮してもらいたい」と期待を寄せた。

村田さん以外にも、元スパーリングパートナーの竹原慎二さんや、中島成雄、内山高志、渡嘉敷勝男ら親交のあるプロの元世界チャンピオンも出席した。わざわざ台湾から駆け付けたのは、親友の林明佳さん(元日本王者ロッキー・リン)。現在プロで活躍する選手たちも多く、ロンドン五輪銅メダル獲得の清水聡、世界選手権優勝の坪井智也、他にも藤田健児、村田昴、森脇唯人とにぎやかな顔ぶれが揃った。

また恩師のウラジミール・シンさん(ウズベキスタン)、元世界ライト級王者のオルズベック・ナザロフさん(キルギスタン)ら海外からのビデオメッセージも紹介され、本さんの親しまれる人柄と幅広い人脈が改めて浮き彫りになった。

本さんは鹿児島市出身。鹿児島工高でボクシングを始め、卒業後の89年に海上自衛隊に入隊。翌年体育学校入りし、91~95年にはL・ミドル、ミドル級で5年連続全日本選手権優勝。96年にはアトランタ五輪に出場しミドル級でベスト16の結果を残している。

五輪出場を最後に現役を退いた後は指導者に転身し選手養成に励んだ。アマチュアボクシングの世界的強国ウズベキスタンに1年間コーチ留学し、後に日本のナショナルコーチにも就任したシンさんを師として指導者研修に励んだ。03年に日本ボクシング連盟の強化委員長に就任し、その後はナショナルチームでも手腕を発揮。監督として臨んだ12年ロンドン五輪では村田諒太の金メダル獲得、清水聡の銅メダル獲得に大いに貢献した。この年と17年の2度にわたってアジアボクシング連盟から「年間最優秀コーチ」に選ばれている。体育学校のボクシング班監督には16年に就任。今回の退官により、教え子の村橋薫さんが後継の監督に就任している。

挨拶に立った本さんは「ウズベキスタンで学んだことを取り入れて選手強化に当たってきた。ロンドン五輪で村田選手、清水選手がメダルを獲得して報われた。よい選手、スタッフに恵まれ、幸せでした」と感想を述べた。 またボクシング一途で家庭を顧みなかったことを同席の典子夫人に謝罪するとともに感謝を述べた。

定年とはいえまだ56歳と若い本さんには、今後も豊富な指導歴を生かした活動が望まれる。「近年の日本の強さは本さんのおかげ。もう少しお力を借りたい」と仲間達也日本連盟会長も期待を寄せていた。本さんも「これからもボクシングに携わり、頑張っていく所存です」と指導の現場に立ち続けることを明言した。

 

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