ナバレッテがS・フェザー級王座統一 ヌニェスに11回負傷TKO勝ち

現地時間28日、米国アリゾナ州グレンデールのデザート・ダイヤモンド・アリーナにてIBF&WBO世界スーパーフェザー級王座統一戦が行われ、IBFチャンピオンのエドゥアルド・ヌニェス(メキシコ/129.2ポンド)とWBOチャンピオンのエマヌエル・ナバレッテ(メキシコ/129.8ポンド)による一戦は、11ラウンド1秒、ナバレッテがドクターストップによるTKO勝利をおさめ、2冠を統一した。

ヌニェスとのメキシカン王者対決を制したナバレッテ㊨

 

スーパーバンタム、フェザー級時と異なり、スーパーフェザー級、ライト級に上げてから精彩を欠く試合の目立つナバレッテ。いつも通り体を振りながら前進するのに対し、ヌニェスはリングを広く使って距離を測る。ナバレッテの長い距離にやりづらそうなヌニェスは3ラウンド終了間際には左アッパーをくらってたたらを踏んだ。4ラウンドには右目下をカットし流血してしまう。

ヌニェスは5ラウンドに入り前進し、近い距離での攻防で流れを変えようとした。6ラウンドは手数と攻勢でこの試合初めてといっていいヌニェスのラウンドとなったが、7ラウンドは入り際に左右フックを浴びるなど、なかなかナバレッテからペースを奪うことができない。

終盤も頭をつけて細かい連打を出すヌニェスだが、右まぶたもカットしたうえ有効打は決して多いわけではなく、ナバレッテがリードを広げていった。10ラウンドは開始と同時にヌニェスの右目にドクターチェックが入った。顔面を赤く染め、ポイントを落としたヌニェスは11ラウンド開始時に2度目のドクターチェックの末、腫れも目立ったためストップとなった。

31歳のナバレッテは40勝33KO2敗1分1ノーコンテストとしWBO王座の防衛に成功。昨年5月に対戦したチャーリー・スアレス(フィリピン)戦はTKO勝ちから一転、ノーコンテストとなり、ダイレクトリマッチの指示が出たもののビッグマネー・ファイトを優先するとして回避した。今回の統一戦で勝利したものの、WBOはナバレッテに対し何らかのアクションを出すことが予想される。一方、昨年5月、横浜BUNTAIで獲得したIBF王座2度目の防衛に失敗した28歳のヌニェスは29勝27KO2敗。

■バルガス、善戦のキンタナ振り切る
セミファイナルはWBAとIBFの元スーパーウェルター級王者、フェルナンドを父に持つエミリアノ・バルガス(米国/139.8ポンド)が保持するNABF北米とWBOラテンのスーパーライト級王座の防衛戦を行い、アグスティン・キンタナ(アルゼンチン/139.6ポンド)に9ラウンド終了後の棄権によるTKO勝ち(TKOタイムは3分ジャストとコールされた)。

臆することなく前進するキンタナを冷静にさばくバルガスを大きな歓声が後押しした。競った展開で迎えた4ラウンド、偶然のバッティングでキンタナは右まぶたから出血。5ラウンドにはキンタナが王者をロープに詰めてボディー打ち、6ラウンドは両者スイッチしてスタートするなど歓声とは裏腹に拮抗した展開となった。

8ラウンド、バルガスがテンポアップするとガス欠気味のキンタナは後手に回り、被弾が増えて左眉からも出血が始まる。9ラウンド開始と同時にキンタナの両目のカットにドクターチェックが入る。残存スタミナに差があったかバルガスの攻勢に圧されハッキリとポイントを落とし、最終回前のインターバルでも明確に戦意を示したキンタナに対しコーナーは棄権を示唆した。両目のカットを再チェックしたレフェリーが両手を交差し終了。ストップに激しく不満の感情を見せたキンタナは善戦空しくアメリカ・デビュー戦を終えている。21歳のバルガスは17戦全勝14KO。WBOで同級7位、WBAでは9位に入っている。敗れた29歳のキンタナは22勝13KO3敗1分。

「WBA CONTINENTAL NORTH AMERICA」なるWBA新興地域王座のウェルター級チャンピオンでWBA9位のタミール・スモールズ(米国/147ポンド)が世界挑戦経験を持つアベル・ラモス(米国/146.2ポンド)に10回判定負けを喫し、王座が交代した(98-97、98-91、94-96の2-1)。

世界ランカーとの対戦がなくランキング入りしたスモールズにとってキャリア初と言えるテストマッチ。リーチと上背で勝るスモールズはいいジャブを突き、ラモスは懐に入ろうとタイミングを測る。少ないアクションに2ラウンドには早くもブーイングが起こった。ジャブから次につなげたいスモールズに対し、手数こそ劣るラモスは徐々にタイミングをつかみ、ボディーをヒットしていく。

6ラウンド、右ストレートやボディーパンチなどをヒットしラモスが明確にポイントをあげる。流れが変わるとスモールズは序盤の貯金を吐き出していった。スモールズがラモスのプレッシャーに対応できていない印象のなか、9ラウンドにはラモスの右フックをアゴにくってバランスを崩す。最終回もスモールズはラモスの攻勢に圧されることが多かった。34歳のラモスは29勝22KO6敗3分、世界ランキング再浮上濃厚となっている。一方、ベテランの壁にはじき返された26歳のスモールズは16勝11KO1敗と初黒星。採点は割れたが、スモールズの勝利は説得力に欠けた。

WBC米大陸スーパーバンタム級チャンピオンのアルツロ“POPOCA”カルデナス(メキシコ/122ポンド)がと元NABF同級王者のジョーダン・マルティネス(米国/121.8ポンド)が対戦。結果は10回引分でカルデナスが王座を防衛した。スコアは98-92(マルティネス)、96-94(カルデナス)、95-95だった。

ホームタウンでもあるマルティネスは大きな声援を背に受けスタートから快調に飛ばす。王者は様子見か手数で劣り後手に回った印象で、2ラウンドもマルティネスが右フックを打ち込んだ。しかし3ラウンド、カルデナスも右ストレートや左ボディーをヒットし反撃に出ると、4ラウンドも有効打でカルデナスが優勢。

ややペースダウンしたマルティネスも中盤は持ち味の手数と要所のクリンチワークで肉薄し、競った展開で終盤に入った。両者、最後までコンパクトなパンチを出し合い、パンチの的中率でカルデナス、コンビネーションでヤマ場を作ったマルティネスといったフルラウンドだった。薄氷の防衛となったWBC14位でもある25歳のカルデナスは17勝9KO2分。昨冬、那須川天心のスパーリングパートナーとして来日を果たした選手だ。一方、全勝ストップとなった23歳のマルティネスは16勝15KO1分。WBCで37位に入っている。

 

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