大波乱、世界1位藤田健児が武藤涼太に敗れWBO-AP陥落 堀池空希は初回TKO防衛

6日後楽園ホールのセミファイナルで行われたWBOアジアパシフィック・フェザー級タイトルマッチ10回戦は大番狂わせの幕切れ。9位の武藤涼太(松田)が王者藤田健児(帝拳)を終始圧倒した末に7回2分13秒TKO勝ちし、王座を奪取した。藤田は5度目の防衛に失敗。

武藤㊧が藤田をストップしたシーン

サウスポー同士の戦いで先制攻撃を仕掛けたのは武藤。距離を詰めて右フック、左ストレートを打ちこんで圧をかけると、藤田は右ボディーフックからの連打で跳ね返しにかかる。

しかし、強い攻撃で武藤を凌駕しようとする藤田の前がかりは武藤にとって好都合。接近戦で顔の右側に空間を作る藤田に、武藤は左ショートクロスを何度も狙い打ちして主導権を握ると、3回には左ストレートをクリーンヒットして藤田に鼻血を流させ、追撃で王者にダメージを与えた。

武藤は決して勢いだけでなく、丁寧に右ジャブをダブルで当てて、藤田の攻撃を距離でかわす冷静さも。藤田も右フックをボディーに叩きつけ、必死の連打を繰り出すが、5回には武藤が左アッパーを連発し、藤田の出血をさらに酷くさせた。

藤田は足を使って距離をとったり得意のボディーワークを使ったりと、本来の持ち味を生かそうと試みたものの、立ち上がりから蓄積させられたダメージによって思うように体が動かない。そんな藤田を武藤が接近戦のみならず、追いかけるボクシングでも圧倒していった。

7回、前に出る藤田に対し、武藤がアッパー、フック、ストレートと多彩な左を浴びせると田中レフェリーが藤田を抱えた。

「接近戦の積み重ねの練習が実を結んだ。格上相手で不安だったけれど、周りの方々のおかげで強気で戦うことができた」と新王者(21歳)。「(今後は)一戦一戦、しっかりと勝っていくこと」と地に足の着いた言葉で締めくくった。10勝6KO1敗1分。WBO1位につけながら新鋭に圧倒されてしまった藤田(32歳)は10勝5KO1敗。

初回で挑戦者を倒した堀池

■堀池110秒で初防衛
第3試合で行われたOPBF・S・ライト級タイトルマッチ10回戦は、王者堀池空希(横浜光)が14位のレイモンド・ヤノング(比)を2度倒して初回1分50秒TKO。初防衛に成功した。

いきなり右クロスをヒットした堀池は、左フックの上下から右ストレートを決めて倒す。ここは立ち上がったヤノングだが、堀池は右ショートアッパーを入れた連打で追い、ふたたび右ストレートを突き刺してダウンを奪うとレフェリーストップに持ち込んだ。

「後半勝負と思っていたが、行けると思ったので行った。来月ある李健太(帝拳)選手と富岡樹(角海老宝石)選手の勝者と統一戦をしたい」と、WBOアジア・パシフィック王座へも照準を定めた。堀池(24歳)は8勝4KO。来日3戦目で初黒星のヤノング(32歳)は18勝12KO11敗1敗。

◆S・ライト級8回戦
渡来美響(横浜光)[判定3-0(78-73、79-72、79-72)]アイザック・スパタ(中日)
日本2位の渡来が昨年6月以来で移籍初戦を勝利で飾った。初回、渡来が左ジャブでボディーを捕らえるとスパタはバランスを崩すダウン。スパタもリズムを取りつつ上体を動かしながら時折タイミングよく左フックを振るが、渡来はこれを右腕でカバー。さらには距離感のよさでヒットを奪わせない。そうして3回にも左アッパーから右をクリーンヒットして連打。スパタにダメージを与えた。

しかし、打ち終わりを狙う渡来の攻撃にスパタもスウェーバックなどで対応。徐々にプレスをかけ始め、防御技術を見せ合う場面が増えていく。最終回にスパタは逆転を狙って強く攻撃を仕掛けていくが、かわして合わせる技術では渡来が1枚上。似たもの同士の戦いは、キャリアの厚みで渡来が上回った。

渡来(27歳)は8勝5KO1敗。日本&WBOアジア・パシフィック・ウェルター級王者セムジュ・デビッドの弟スパタ(25歳)は9勝7KO1敗。

◆バンタム級6回戦
浅井陸(帝拳)[TKO2回2分40秒]梶谷有樹(八王子中屋)

ボクシングビート最新号

ボクシングビート

   大好評発売中!

試合結果(日本語)
シェアする
OFFICIAL SNS
タイトルとURLをコピーしました