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坂井祥紀が日本ウェルター級V1 元WBO・AP王者の能嶋宏弥に大差勝ち

2023年9月2日 20時56分

 日本ウェルター級タイトルマッチが2日、後楽園ホール「WHO’S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT vol.6」のセミで行われ、王者の坂井祥紀(横浜光)が挑戦者1位の能嶋宏弥(薬師寺)に3-0判定勝ち。初防衛に成功した。スコアは98-92×3。

能嶋を攻める王者坂井㊧

 メキシコとアメリカでキャリアを重ねた“逆輸入ボクサー”坂井と元WBOアジアパシフィック・ミドル級王者でWBOミドル級15位の世界ランキングを持つ能嶋の一戦。サークリングする能嶋を坂井が追いかける立ち上がりとなった。

 身長で上回る能嶋はスイッチしながらジャブをから次のパンチにつなごうとした。坂井は能嶋のジャブをブロックしながら距離を詰めてジャブ、ボディ打ち、右を狙う。3回、坂井の右オーバーハンドがヒット。能嶋の脚は止まらないものの、徐々に馬力のある坂井の圧力が効いてきた印象だ。5回終了時の採点は、48-47、49-46×2で王者がリードした。

 後半に入っても、坂井がプレスをかけ、能嶋が下がる展開は変わらない。坂井はジャブに力があり、クリンチ際にパンチを入れるのもうまい。能嶋はジャブから右、アッパー、ボディを打ち込もうとするが、坂井の前進は止まらず、鉄壁のガードを崩せない。 

 能嶋は8回に連打を繰り出し、9回は右ボディを軸に攻めるが、坂井は崩れず能嶋に圧力をかけ続けた。坂井はコツコツと有効打を重ね、最終回も逆転を狙った能嶋の反撃を許さなかった。

 坂井は28勝15KO13敗3分。勝利者インタビューで坂井は「ホッとしているというのもあるけど、能嶋選手がうまくて自分のボクシングができなかった。いいキャリアを積ませてもらった」と話した。能嶋は11勝5KO2敗1分。

◇S・フェザー級8回戦
齋藤麗王(帝拳)[TKO8回1分37秒]李鎮宇(角海老宝石)

 高校時代に全国大会6冠の齋藤が李と無敗対決。初回から近距離の攻防となり、体格で勝る李が左ボディ、巻き込むような右フックで齋藤に迫る。齋藤も左フックを軸に多彩なパンチを上下に散らし、初回からパンチの交換が激しい。2回も互いに譲らなかったが、李の右が何度か齋藤の顔面をとらえた。

逆転で李との激闘を制した齋藤㊨

 3回早々、李の右フックが決まり、齋藤がフラつく。李は激しくボディ攻撃。齋藤は踏ん張って打ち返したが、ラウンド終盤に李の右カウンターで齋藤がダウンした。齋藤はこのピンチをしのぐと試合は再び打撃戦に。齋藤は6回には右アッパー、左フックを決めてチャンスを作った。追い上げを続ける齋藤は最終回、連打で李に襲いかかり、李も右で反撃したものの、最後は齋藤が左フックを決めたところでストップとなった。激戦をものにした齋藤は4勝4KO。無念の李は9勝4KO1敗1分。

今回も強烈なフィニッシュを見せた矢代

◇バンタム級8回戦
矢代博斗(帝拳)[TKO2回1分59秒]プリンス・アンドリュー・ラウリオ(フィリピン)

 長身のラウリオはガードを固めて右を積極的に打ち込み、サウスポーの矢代は踏み込んで左ボディストレートを狙った。2回、ラウリオは強気に矢代に迫り、矢代もこれに応じて試合は白熱。ラウリオが左フック、右を決めて前に出たところで、矢代が相手の左に右フックを合わせると、これがタイミング良くラウリオのアゴに炸裂。バッタリ倒れたラウリオに主審がTKOを宣告した。矢代は5勝5KO。ラウリオは12勝9KO5敗1分。

嶋田㊨は初のTKO勝ち

◇フェザー級8回戦
嶋田淳也(帝拳)[TKO5回1分42秒]マイケル・カサマ(フィリピン)

 ジャブの差し合いから始まった試合は2回、嶋田が得意のジャブから右、ボディ攻撃につなげて、守ってはバックステップもうまく使って徐々にペースを引き寄せていく。3回はカサマが前に出たが、嶋田はこれをしっかり止めて手数を増やしていった。

 嶋田は4回、左ボディを交えながら立て続けにワンツーを決めるとカサマの動きがガクッと落ちた。ノックアウトを狙う嶋田は5回、左右のボディ攻撃からパンチをまとめ、最後は右ストレートを決めたところで主審が試合を止めた。完勝の嶋田は5勝1KO。フィリピンS・フェザー級7位のカサマは9勝9KO2敗1分。

ボヨネスを判定で破った松本㊨

◇ミニマム級6回戦
松本流星(帝拳)[3-0(58-56×2、59-55)]ダーウィン・ボヨネス(フィリピン)

 アマで全日本選手権などを制し、2月にプロデビューした松本が2戦目のリングに立った。サウスポーの松本はスタートからプレスをかけ左を思い切りよく振っていった。ボヨネスも松本の強気な攻めを逆手に取ってジャブ、右を打ち込んでいく。2回、松本が左を決め、連打につなげた。ボヨネスも曲者ぶりを発揮し、右ストレート、アッパーを返して松本に楽はさせなかった。

 3回、松本が相変わらずプレスを掛ける中、ボヨネスの左フックがカウンターで決まり、さらに右カウンターが決まると松本のヒザを折れる。松本は脚を使ってしのぐが、さらにボヨネスが右を決めた。松本は5回、左ストレーを決めて連打を見舞い、ボディ打ちも効かせて山場を作る。6回も松本のボディ攻撃が光った。松本は2勝1KO。フィリピン・ミニマム級11位のボヨネスは6勝3KO4敗。

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