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“サラリーマンボクサー”阿部麗也 3.2世界戦正式発表 IBFフェザー級王者ロペスにNYで挑戦

2024年1月17日 17時28分

 元日本、WBOアジアパシフィック・フェザー級王者の阿部麗也(KG大和)が17日、神奈川県大和市内のジムで記者会見を開き、3月2日(日本時間3日)にニューヨークのターニングストーンリゾート&カジノで、IBFフェザー級王者ルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)に挑戦すると発表した。

いざNY出陣の阿部

 阿部が世界挑戦するニュースはすでに流れていたが、記者会見して心境を語るのは今回が初めて。阿部は「(ロペスに)統一戦の話とかいろいろ出ていたので、本当に挑戦できるのか心配だった。決まってホットした」と明かし、「次の試合、ニューヨークなんだよねって言うと、みんなの反応がいい(笑)。不安もあるけどワクワクしています」と言葉を弾ませた。

 福島県立会津工高時代にアマチュアで7勝8敗。卒業後、現在も勤務するプレス工業株式会社に就職して神奈川県に出てきた。フィットネス会員として18歳でKG大和ジムに入り、プロ入りしたのが20歳のときだだった。

 日本タイトルに挑戦するころ、スポンサーのサポートを得て、会社を辞めてボクシング一本に絞ろうと考えたが、父親から「これまで応援してもらったのに、スポンサーがついたからそっちに行きます、というのは都合が良すぎるだろ」と指摘され、会社に残ってボクシングでも高みを目指す道を選択した。

 その後は、これまで通り8時から17時まで工場で勤務しながら、残業や休日出勤を免除してもらった。サラリーマンボクサーとして3度目の挑戦で日本タイトルを獲得し、昨年4月、2階級制覇のキコ・マルティネス(スペイン)を下してIBF指名挑戦権を手にした。阿部は「(会社員という)このスタイルでも上にいけることを証明したい」と思いを口にした。

 王者ロペス(29勝16KO2敗)は前に出て思い切りよくラフなパンチを振ってくるチャンピオンで、英国でジョシュ・ウォーリントンから王座を奪い、2度の防衛を成功させている。阿部(25勝10KO3敗1分)は「やりづらい相手。ボクシングをしてこない」と印象を語り、ジム創設17年で初の世界戦を迎える片渕剛太会長は「フィジカルをいかして型にとらわれないボクシングをする」と高く評価した。

12年コンビを組む片渕会長とミット打ちを披露

 初の世界タイトルマッチに向けて阿部は12月16日から3週間のスケジュールでフィリピン合宿を敢行した。会社も理解を示し、費用を負担してくれたというフィリピンでは、ジョー・サンティシマらとスパーリングを重ね、海外選手のリズムや、海外での暮らしを経験。「自信になった」と手応えを感じて帰国した。今後は日本王者の松本圭佑(大橋)らとスパーリングを重ねて調整を進めている。

 阿部は「相手が前に出てくると思うので、そこでどう自分のパンチを当てて、ポジションを変えてパンチをもわらないか。キコマルと似た試合になると思うけど、ロペスのほうが、スピードがあってトリッキー。そこをどう崩していくか、見てほしいと思う」と決意表明。迫力はあるが穴もあるロペス攻略に自信を見せた。

 なお、イベントの主催はトックランク。ダブルヘッダーとしてWBAフェザー級王座決定戦、1位オタベク・コルマトフ(ウズベキスタン)vs.2位レイモンド・フォード(米)が行われる。

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