WBAフライ級王者ユーリ阿久井 地元岡山で祝賀会開催 250人の前で初防衛誓う
2024年3月3日 14時40分
2024年3月3日 14時29分
IBFフェザー級タイトルマッチが2日(日本時間3日)、米ニューヨーク州ベローナのターニングストーン・リゾート・カジノで行われ、挑戦者1位の阿部麗也(KG大和=写真)が王者ルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)に8回39秒TKO負け。王座獲得はならなかった。
国内で日本、WBOアジアパシフィック王者となった“サラリーマンボクサー”阿部が元2階級制覇王者キコ・マルティネス(スペイン)との挑戦者決定戦を乗り越え、アメリカで王者ロペスにアタックした。
戦前の予想通り、ロペスが追いかけ、サウスポーの阿部がアウトボクシング。ロペスが振り回す左右のフックを阿部は外してサイドに動くが、左フックを一発もらった。
2回、ロペスが早くも阿部をつかまえにかかる。阿部もパンチを出すが、左フックを食らった阿部の右目下が大きく腫れた。インターバルでドクターチェックが入る。何とか試合再開となるが、青コーナーに早くも暗雲が漂った。
3回、阿部は勝負しようとするが、ロペスの飛び込んでの攻撃がパワフルだ。阿部のパンチもそれなりに当たるのだが、ロペスはお構いなし。ラウンド終了間際、ロペスの右がヒットした。インターバルで再びドクターチェック。ここは続行となった。
ロペスはガードを下げて、ラフなアタックを続けた。阿部はクリーンヒットを防ぎながらも、効果的な攻撃ができない。阿部はロペスの打ち終わりや、ロペスが休んでいるところで攻めたいが、なかなか手が出ない。
ようやく6回、阿部の手数が少し伸び、ロペスのペースダウンも手伝って、阿部が攻勢の印象。ロペスは7回、両手を下げて阿部を挑発する。阿部がロープを背負うシーンが増え、ストップの不安が膨らんだ。8回、ロペスが右グローブを掲げて観客に合図してからラッシュ、阿部はガードを固めるしかなく、ストップとなった。
ロペスは30勝17KO2敗。22年12月、ジョシュ・ウォーリントン(米)から奪った王座の3度目の防衛に成功した。試合後、「8ラウンドの前に妻の顔、娘の顔をチラッと見た。ここで試合を決めようと思った。相手の目が腫れ上がっているのは分かったが、日本の選手はハートが強いことを知っていた。でも、私もハートの強さでは負けていない。夢は統一チャンピオンになること。上の階級に上がってもいい」とコメントした。
試合後、阿部は「完敗ですよね、強かった。序盤で目にもらったときに、気持ちがひるんだのがあったんで、弱みを見せてしまった。完全に後手後手になってペースをとられて、正直何もできなかった。気持ち的にも、止められないように、という戦い方になってしまった」と完敗を認めた。
さらに「序盤ちょっと(目が)塞がってきて、途中ちょっと見えてきたと思って、左を狙っていこうと思ったけど、相手が途中(手数が)減ったので狙おうと思ったけど、相手のほうが気持ちの余裕が上だった。最後まとめられたところもまったく対応できなかったので完敗ですね」と話し、「海外で経験できたのは大きい」とこの敗戦を今後にいかす気持ちも明かした。
阿部は25勝10KO4敗1分。日本人選手のフェザー級王座獲得は2010年11月にWBC王座に就いた長谷川穂積が最後のまま。Photos by SUMIO YAMADA
■日本人世界王者(3月3日現在)
WBCミニマム級 重岡優大(ワタナベ)
IBFミニマム級 重岡銀次朗(ワタナベ)
WBA&WBC・L・フライ級 寺地拳四朗(BMB)
WBAフライ級 ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)
WBA・S・フライ級 井岡一翔(志成)
WBO・S・フライ級 田中恒成(畑中)
WBAバンタム級 井上拓真(大橋)
WBCバンタム級 中谷潤人(M.T)
WBA&WBC&IBF&WBO・S・バンタム級 井上尚弥(大橋)
2025年4月21日 8時18分
2025年4月21日 8時08分
2025年4月20日 20時30分
2025年4月20日 10時36分
2025年4月20日 10時08分
2025年4月20日 8時41分