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重岡兄弟そろってKO防衛なるか 優大&銀次朗ダブル世界戦展望 ビート4月号より

2024年3月17日 10時46分

 昨年10月のダブル世界戦では兄弟そろって正規王者を破り「暫定」の但書を外した重岡優大&銀次朗(ともにワタナベ)。3月31日、再び同じリングに上がり、優大はメルビン・ジェルサレムを、銀次朗はアルアル・アンダレスのフィリピン人挑戦者を迎え撃つ。軽量級離れしたファイトが売りの重岡ブラザースは今回もやはりKO防衛を約束している。《文:本間暁/ボクシング・ビート4月号より》

強烈な左を叩き込む優大

 「1週間くらい前ですかね。腕十字(腕ひしぎ逆十字固め)をやられたみたいな形。12ラウンドスパーの12ラウンド目。集中を欠いたわけじゃないけど、まあ、起こるべくして起こったことです」

 スパーリング中の腕の交錯で左ヒジを痛めたという優大だが、表情には露ほどの焦りも窺えず、むしろ楽しむ風情すら漂わせる。

 「いや、病院なんて行かないですよ。昔から病院なんて連れてってもらえない家でしたし、まあ治るっしょみたいな感じ(笑い)」

 当初は左を使うことを自重し、右腕メインでトレーニングを続けていたが、「おかげで右の調子が上がりました。右を進化させるためのケガだったんです」と笑い飛ばす。何事もプラスに考える彼らしい豪快さ。ここに芯の強さの一端が垣間見える。

 試合当日に向けてベストコンディションを作るために、細心の注意を払う。ボクサーとして当然のことだが、こういう競技であるがゆえ、不測の事態が起きることはままある。それは本番のリングでももちろんそう。だが、ベストじゃないからといって、負けるわけにはいかないのだ。

 「別に片手でも勝てるし、こんなんハンデっしょくらいのことだし、格闘技なんだから、そんなところは大雑把でもいいかなって」。ボクサーとして、格闘家としての本質が十分に備わっている。それを再認識させられた。

 スパーもミット打ちも左を普通に使っていた。相変わらずの切れ味と重さだ。そして、豪快な性格とは対照的に、「進化した」という右を操る繊細さに唸らされた。階級屈指の攻撃力は依然として凄まじいが、それを出し入れする駆け引きだ。前回のパンヤ・プラダブスリ(タイ)戦でも驚かされたが、さらに高度でキメ細かい。

 「あの試合が俺をレベルアップさせたのもあるけど、相手がパンヤだったから、試合に向けての練習で。今回もそうです。ジェルサレムを強いと思うからこそ、練習で強くなっている実感がある。だから余裕っス(笑い)」

 ジム入りしてからトレーニング中も、雰囲気が内山高志を思い出させた。身に纏うオーラが、他を寄せつけない。漲る自身もさることながら、集中力の高さが空気を張りつめさせているのだろう。..

坂間とのスパーリングで調整する銀次朗

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