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アマ12冠のミドル級荒本一成がB級合格 「焦らずトップを狙う」

2024年3月19日 17時48分

 帝拳ジムからプロ入りを表明した荒本一成(24歳)が19日、後楽園ホールでB級プロテストに臨み、無事に合格した。プロではミドル級で上を目指す。

B級テストに合格した荒本。プロではミドル級王者を目指す

 荒本は奈良・王寺工、日大で12冠に輝いたトップアマチュア(85勝37KO・RSC7敗)。パリ五輪出場を逃しプロに転じ、この日を迎えた。実技試験のスパーリングでは同門の日本S・ウェルター級1位、玉山将弥と3ラウンド。「ちょっと緊張した」というが、上下への左フックや右ストレートなど多彩なパンチを披露して無難にこなした。

 今後は長いラウンドのスタミナやペース配分、被弾をさける集中力などを身につけたいという。「パンチのメリハリであったり、そういう部分も意識して練習しています」と荒本。得意なのは左フックで、「体がデカいわりにスピードはあると思います」ともう一つのセールスポイントも口にした。

 帝拳の先輩にあたる村田諒太に続き、世界ミドル級チャンピオンが目標のルーキーは「焦らず、トップを狙いたいです」と新たなスタートを切った。

新人の山口もB級合格

 また三迫ジムからデビューする山口友士(ゆうし)もB級プロテストに合格。日本ユース・Sフライ級王者の山口仁也の実弟で、佐賀・杵島商業高校、兄と同じ大東文化大学でアマチュアキャリアを積んだ。

 三迫ジムに出稽古に来て、さまざまなプロ選手とスパーリングを重ねる中で、「自分はプロ向きなんじゃないか」の思いを強くしたという。寺地拳四朗(BMB)とも手合わせする機会があり、「パンチが強くて、(14オンスのグローブでも)拳がガツンと入ってくる感じ。化け物です」と世界王者の強さを存分に味わったが、「プロで自分の力を試してみたい。やってやるぞという気持ち」と目を輝かせる。

 テストのパートナーを務め、普段からスパーをする日本S・フライ級3位の川浦龍生(三迫)は「アマで何戦もやっているだけあって、巧いし、形もキレイだけど、パンチが硬くて、お兄ちゃんと同じで前に攻める気持ちの強さがある。プロでも面白い試合をすると思うし、上に行くと思う」と評価する。

 サウスポーの兄に対し、弟はオーソドックスで、階級はバンタム級を予定。「まずはユースタイトルを獲りたい」と目標を掲げる。前日に日本ユース・フライ級王者となった野上翔(RK蒲田)は高校の1学年上の先輩であり、小・中学校の頃から一緒に練習し、アンダージュニアの大会にも出た間柄。兄、先輩と同じベルトを足がかりに上を目指す。

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