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強い!中谷潤人が王座統一 右肩脱臼の西田凌佑、6回終了棄権

2025年6月8日 23時59分

“ビッグバン”中谷が念願の王座統一──。8日、東京・有明コロシアムで開催された『PRIME VIDEO BOXING13』のメインイベントで行われたWBC—IBF世界バンタム級王座統一12回戦は、WBC王者・中谷潤人(M.T)がIBF王者・西田凌佑(六島)を6回終了TKOで破り、王座統一を果たした。

 序盤から腫れ出した西田の右目は完全に視界を遮る大きさとなっていた。6回終了時にコーナーから棄権の申し出があった際、誰もがこの腫れが原因だと思ったはずだ。けれども実際は右肩の脱臼によるもの。試合前からの不具合があった可能性もあるが、おそらく中谷の左強打を受けた影響もあっただろう。バッティングによるものと発表された西田の右目上の腫れも、中谷の左ブローに拠るところが大きい。

 試合開始から猛然と攻め込んだ中谷は、「1ラウンド目から攻めていくとチームで共有していた。ダメージを存分に与えようと思っていた」という。だが、フルスイングに近い左、右アッパーの連打を西田はしっかりとブロックし、コンパクトなブローで対抗。特にカウンターで決める左ボディーアッパーはがいい。左ブローや右フックの相打ちでも、より小さく打つ西田が優るシーンが目立つ。西田の攻撃に中谷が下がらされるめずらしい場面もあった。

 それでも一撃の威力で上回る中谷は5回、西田のガード間を突き通す左ストレートをヒット。倒れてもおかしくない一打だったが、西田はとどまって中谷の追撃にカウンターを狙う。しかし、右のブローが減っていたこともたしかで、肩の具合は徐々に悪化していたのだろう。中谷の強打をまともに喰らわぬよう堅いガードで止めていたものの、その腕を痛めつけるのも中谷の戦術のひとつだったはずだ。

「西田選手のおかげで成長できた。だからこそ、統一チャンピオンになれた重みがある」と2本のベルトを抱えた中谷。来年にも対戦が噂されるS・バンタム級4団体統一王者“モンスター”井上尚弥(大橋)へのメッセージを求められると、「もうすぐ行くので待っていてください」と笑顔で呼びかけた。

 中谷は31勝24KO。悔しい初黒星となった西田は10勝2KO1敗。

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