ドイツのハンブルグで16日(現地時間)行われたWBC世界ヘビー級タイトルマッチは王者ビタリ・クリチコ(ウクライナ)が挑戦者で元WBO王者シャノン・ブリッグス(米)に大差の判定勝利を飾り、6度目の防衛に成功した。
ダウンシーンはなかったが、スコアは120-105に120-107が2者と超大差がついた。
この日のクリチコは仕掛けが早く、序盤からジャブに続く右、左フックをコンスタントに決めて悠々リード。手数が出ないブリッグスは左目が腫れてくる。7回、右の打ち下しなどでクリチコが滅多打ちにすると、ブリッグスはロープ際で腰が落ちる。ストップは時間の問題に思えたが、ここからブリッグスが異常なタフネスを発揮。毎回、クリチコの集中打を浴びながらもダウンを拒否。危ないシーンが続出しながらも、最終ラウンドまで生き延びた。
「彼はビッグハートの持ち主」と挑戦者の頑丈さに舌を巻いたクリチコ(39歳。41勝38KO2敗)は、12月アメリカでの防衛戦が噂される。王座復帰がならなかったブリッグス(38歳)は51勝45KO6敗1分1NC。=PHOTO/Sumio Yamada=