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モレノ余裕「勝って山中に再戦のチャンス与える」

2015年9月15日 16時11分

 22日の大田区総合体育館で、WBC世界バンタム級王者の山中慎介(帝拳)に挑戦する元WBA同級スーパー王者アンセルモ・モレノ(パナマ)が15日、都内の帝拳ジムで公開練習を行った。

モレノ公開練習(ボクシングニュース)
みっちり1時間動いたモレノ

 モレノは練習に先立ち、マネジャーのロウス夫人と、この試合からコンビを組むトレーナーのホセ・ムリージョ氏と記者会見。山中については開口一番「素晴らしいチャンピオンでいい左を持っている。ただし私は山中のようなハードパンチャーとも試合をしてきた。心配なのは私のパンチが届くかどうかだ」と冷静に分析。自らの強みを問われると「打たれないこと」と即答した。

 2008年から14年にかけてWBA王座に君臨し、12度の防衛を成功させた。11年にWBCタイトルを獲得した山中のことを当初は知らなかったそうで「知っていたのは(WBA正規王者だった)亀田興毅だが、彼は私とはやりたがらなかった」と振り返る。その後、昨年9月にフアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)に不運な負傷判定負けで王座から陥落。現在は無冠なだけに「山中はベルトを手放したくないだろうが、私は手ぶらでパナマに帰るわけにはいかない」と必死の思いだ。

 加えて夫人の父親はかつてガッツ石松とも対戦した元WBA・WBC世界ライト級王者のイスマエル・ラグナであることもモチベーションを高める要因となっている。夫人は「父が私にプレゼントしてくれたのでWBCベルトは家にある。さらにベルトを増やすために日本に来た」とベルト奪取が家族のミッションであることを強調した。

 今後のプランを問われたモレノは「現時点で決まっていないが、私が勝って山中が再戦を求めてきたらチャンスを与えたいと思う」とサラリ。キッズボクシングで84戦、アマチュアで174戦のキャリアがあるという歴戦の強者は、ミット打ちで得意のアッパーを披露するなど1時間ほどのトレーニングを終えてジムをあとにした。

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