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村田諒太「世界に近づきたい」 9戦目は1.30上海

2016年1月8日 19時08分

 WBC世界ミドル級4位など世界4団体でランク入りしている村田諒太(帝拳)が今月30日、中国の上海オリエンタル・スポーツセンターでプロ9戦目を行うことが決定。帝拳ジムが8日、都内のジムで記者会見を開いて発表した。

2016年をリスタートの年と位置付けた村田

 プロデビューから2年半が経過した村田が意外なセリフを口にした。「前回の試合を見ると、重心が後ろに下がっていた。自分の中でどこかに金メダリストであること、全勝できているということを守りたいという気持ちがあったと思う。ここからもう一度、いちからキャリアを作っていかなくちゃならないと思う」。昨年11月にラスベガスで行われた試合は、ガナー・ジャクソン(ニュージーランド)を捕まえきれずにKOを逃した。消化不良の試合内容を受けて、このように自らを省みたのだという。

 今回の対戦相手はWBCスペイン語圏ミドル級チャンピオンのガストン・アレハンドロ・ベガ(亜)。24勝10KO10敗1分の32歳で、現WBC同級1位のホルヘ・セバスチャン・ヘイランド(亜)、元WBC世界ウェルター級王者カルロス・バルドミール(亜)らには負けている中堅選手で、田中繊大トレーナーによると「思い切り振ってくる元気のいい選手」とのことだ。

 ただ、2016年をリスタートの年と位置付ける村田にしてみると、だれが相手かは大きな問題ではない。「ここ数試合は自分自身が成長していると感じられなかったのが残念」と言うように、他人の評価ではなく、自分の納得いく試合、成長を感じられる試合をすることが今回のテーマとなる。現在は、後ろ重心だった前戦の反省を生かし「しっかり体重を乗せて、打ち込めば倒せるパンチ」を意識して練習をしているという。

 公開スパーリングではパートナーに強烈な右でダメージを与え、2ラウンドの予定を1ラウンドで打ち切りにした。好調ぶりをアピールした村田は「今年タイトルをやれるかと言えば難しいかもしれないけど、世界に近づく年にしたい。まずは次の試合で名前を売って、ステップを踏んでいきたい」と語り、激戦のミドル級で頂点を目指す決意を新たにした。

 同日の興行はトップランク社が中国本土で開催する初めてのイベントで、村田のほかに、五輪2大会金メダリストで世界初挑戦失敗以来11ヵ月ぶりのリングとなる鄒市明(ゾウ・シミン=中国)らが出場する。

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