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井上尚弥が公開練習、スパー半減も河野対策万全

2016年12月19日 16時35分

  WBO世界S・フライ級チャンピオンの井上尚弥(大橋)が19日、横浜市内のジムで公開練習を行った。12月30日東京・有明コロシアムで河野公平(ワタナベ)を挑戦者に迎える井上が、新たな調整方法で前WBA王者を撃破する体制を整えた。

相変わらずパワフルなパンチを打ち込む井上

 井上は9月の防衛戦でペッチバンボーン・ゴーキャットジム(タイ)に10回KO勝ち。しかし試合前に腰を負傷し、試合中にも腰と拳を痛めた影響で、大いに不満を残す内容となった。そこで今回は、スパーリングを大幅に削減。これまで多いときは120ラウンド程度だったものを60あまりに抑えた。

 この狙いを井上は「前回はスパーリングで腰を痛めたので再発しないようにした。今までは12ラウンドのスパーもしていたけど、今回は最長でも5ラウンド。この方法がよければ、夏場の調整も変わってくると思う」と今後も見据えた選択だと説明した。

 ラウンド数が減ったことにより「密度が濃くなった感じ」とは井上真吾トレーナー。ラウンドごとに「足を使う」「打ち勝つ」「ディフェンス」などテーマを設定し、常に考えながらスパーリングを行い、レベルアップを図った。

 いつもと比べて挑戦者対策に労力を割いたことも今回の特徴だ。王者圧倒的優位が伝えられる中、井上は「(河野がコンセプシオンに敗れて王座陥落した)8月の試合は作戦ミスだったと思う。普通にやったら河野さんが勝っていたと思うし、コンセプシオンにひけをとっていたわけじゃない。全然甘く見てないです」と強調。河野がどのように出てきても対応できるように練習を重ねたという。

 世界タイトルマッチで日本人選手と対戦するのは初めてで「モチベーションも相手が外国人よりも高く持てる」と井上。それだけでなく、2017年はいよいよ海外進出、ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)とのビッグマッチなどを見据えるだけに、弾みとなるような試合をしたいという思いは強い。

 前WBA王者相手に「一方的な展開で何もさせずに勝つ」(井上)ことができれば、井上の株も一段と上がるはず。14年のオマール・ナルバエス(アルゼンチン)戦、15年のワルリト・パレナス(フィリピン)戦と年末は鮮やかなKO勝利を飾っているだけに、今年も“年末男”が本領を発揮するつもりだ。

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