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2019年11月7日木曜日

井上尚弥「ドネアはめちゃめちゃ強かった」 
判定勝ちでWBSSバンタム級優勝 スコアあり

 ボクシングのバンタム級最強を決めるトーナメント、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)同級決勝が7日、超満員のさいたまスーパーアリーナのメインイベントで行われ、WBA・IBF世界同級王者の井上尚弥(大橋)がWBA“スーパー”王者のノニト・ドネア(比)に3-0判定勝ち。WBSSバンタム級初代王者に輝いた。スコアは116-111、117-109、114-113。

アリトロフィーを掲げる井上、右は父真吾トレーナー

 1年に及んだトーナメントの締めくくりは世界に衝撃を与える“モンスター”井上と、数々のノックアウトを生み出してきた軽量級のスター、ドネアの激突。注目の初回はジワリと前に出るドネアに対し、井上は距離キープ。中盤、左フックが相打ちで交錯すると、たちまち大歓声が上がった。

 2回に圧力をかけたのはドネアだ。井上は左フックをもらって右目上部をカット。井上は誘っているのか、ロープを背負うシーンが多い。体格で上回るドネアが前に出て攻め、井上がそれを足とボディワークでかわしながら、パンチを打つという展開だ。

右目が見えにくくなった井上は被弾が増えた

 井上は徐々に余裕が生まれ、ドネアのアタックを確実にさばいていく。4回はジャブの連打。そして5回、井上が右を決めるとドネアのヒザがガクリ。井上は攻めるが、ドネアもロープを背負って鋭い左カウンターを返し、井上もフィニッシュを急がなかった。

 以降も井上は足を使い、体を入れ替えて、前に出るドネアをいなしながら試合を進めた。完全にペースを握ったかと思われたが、攻撃の軸を右パンチにしたドネアが8回に攻勢、井上は鼻から出血だ。さらに9回、ドネアの右がきれいに入ると、会場からは悲鳴が巻き起こった。

11回にボディショットでついにダウンを奪った

 しかし井上は10回に立て直し、11回には左ボディをヒット。それほど強烈には見えなかったが、ドネアが下がるように歩いてから膝をついてダウンした。カウント9で立ち上がったドネアはギブアップ寸前だが、これを井上は仕留められず、逆に猛烈な左フックを浴びて勢いが止まる。

 ドネアは12回に立ち直り、井上も無理をして倒しにはいかなかった。。終了のゴングと同時に両者が抱き合い、アリーナの観衆は立ち上がって拍手を送った。

 WBA王座は3度目、IBF王座は2度目の防衛に成功した井上は19勝16KO。WBAスーパー王座の2度目の防衛に失敗したドネアは40勝26KO6敗。

井上「ドネア選手、めちゃくちゃ強かったです。初めてのカットという経験、2ラウンド目からドネアが2人に見えていた。その中でこのように戦えたことを自分のキャリアとして来年から精進していきたい。負けられないというドネアの気持ちの強さを感じたし、自分は試合前に世代交代と言ってきたけど、この内容じゃ世代交代とは言えないけど、もっと強い井上尚弥になるので期待してください。ウーバーリ、弟のかたきをとりたい、WBC王者と統一戦をやりたいです」

■WBSSバンタム級トーナメント勝ち上がり
◇準々決勝
井上尚弥[TKO1回1分10秒]フアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)
エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)[判定2-1]ジェイソン・マロニー(豪)
ゾラニ・テテ(南ア)[判定3-0]ミーシャ・アロイヤン(ロシア)
ノニト・ドネア[TKO4回終了]ライアン・バーネット(英)

◇準決勝
井上尚弥[TKO2回1分19秒]エマヌエル・ロドリゲス
ノニト・ドネア[KO6回2分37秒]ステフォン・ヤング(米)=テテの代役

◇決勝
井上尚弥[判定3-0]ノニト・ドネア

■バンタム級世界王者
WBAスーパー 井上尚弥(大橋)
WBC ノルディ・ウーバーリ(仏)
IBF 井上尚弥(大橋)
WBO ゾラニ・テテ(南ア)