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最終回にKOチャンスつかむも及ばず

井上拓真「ポイントは取っていると…」
最終回にKOチャンスつかむも及ばず

2019年11月7日 21時16分

 WBC世界バンタム級王座統一戦が7日、さいたまスーパーアリーナのメインで行われ、暫定王者の井上拓真(大橋)は正規王者ノルディーヌ・ウバーリ(フランス)に0-3判定負け。ウバーリは2度目の防衛にした。スコアは120-107、117-110、115-112。

拓真(左)はウバーリを攻略できなかった

 五輪に2度出場経験を持つサウスポーのウバーリと、“モンスター”井上尚弥を兄に持つ拓真との一戦。立ち上がりからフェイントをかけ合い、互いにペースを引き寄せようと駆け引きしたが、ウバーリがうまく出入りして圧力をかけた。3回、ウバーリの左ストレートから右フックが拓真の顔面をとらえると、続けて放たれた左ストレートで拓真がロープ際に後退した。

 ウバーリは4回、さらに攻勢を強め、左ストレートをクリーンヒット、これをアゴに食らった拓真は尻からキャンバスに落下する。何とかこのラウンドをしのいだが、4回を終わっての採点は38-37、39-36、40-35でウバーリがリードした。

 挽回を目指す拓真は5回から攻撃を意識し、右ストレートの量を増やしていった。しかしウバーリは攻守の切り替え汰巧みで、拓真のピッチはなかなか上がらない。さらにウバーリは拓真を下がらせるシーンを必ず作り、ジャッジにアピールしながら試合を組み立てる。8回終了時の採点は77-74、79-72、80-71でウバーリがさらにリードを広げた。

 倒さなければ勝てないという状況に追い込まれた拓真は9回、再び攻勢を強めようとしたが、そのたびにウバーリの反撃にあい、攻撃はしりすぼみに。拓真は最終回に左フックでウバーリをグラつかせ、この試合で初めて会場を沸かせたが、ウバーリがこれを何とかしのいで逃げ切った。

 昨年暮れにペッチ・CPフレッシュマート(タイ、タサーナ・サラパット)との暫定王座決定戦を制した拓真は正規王座獲得に失敗。プロ初黒星で戦績は13勝3KO1敗。1月にルーシー・ウォーレン(米)との王座決定戦を制してフランスにベルトを持ち帰ったウバーリは2度目の防衛に成功。戦績は17勝12KO。

井上拓真の話「ポイントを取っていると思っていたので、途中採点で『えっ』というのはあった。8ラウンドが終わった時点ではイーブンくらいかと思ったら、さらに差がついていた…。今後はポイントの取り方を研究しないといけない。(尚弥がウバーリへのリベンジを口にしたことは)やっぱり悔しい。自分で借りを返したい」

◇L・フライ級6回戦
岩田翔吉(帝拳)[TKO5回2分10秒]アレハンドロ・クルス・バジャダレス(メキシコ)

◇バンタム級6回戦
福井勝也(帝拳)[TKO2回2分3秒]チャックリット・ラーチャコット(タイ)

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