ホープ川浦龍生が7連勝 来年はタイトル挑戦へ
2019年11月20日 21時24分
2019年11月20日 16時35分
元WBA・IBF世界L・フライ級チャンピオンの田口良一(32=ワタナベ)が20日、都内で記者会見を開き、現役引退を発表した。将来的にはボクシングジムを開くつもりだという。
会見した田口は「いまは清々しい気持ちでいます。カムバックとかそういうことは間違いなくないので安心してください」とジョークを交えて引退表明。「やり切った」という気持ちがひしひしと伝わってきた。
引退を決めたのは今年3月、WBOフライ級王者の田中恒成(畑中)に敗れてから2か月後くらいで、「世界戦で2連敗して、ここから再スタートとなったとき、そこまでのモチベーションはなかった」とその理由を語った。
田口は高校1年生で横浜光ジムに通い始めたものの「1、2カ月しか行かなかった」と挫折。思い直して高校卒業後にワタナベジムに入り、2006年にプロデビュー。
「4回戦のときはスタミナがなさすぎて8回戦も難しいと思っていた。その自分が12ラウンドの世界戦までやるようになってのは不思議な気持ちがします」と語るように、キャリア序盤は注目されるような選手ではなかった。
それでも14年大みそかにWBA・L・フライ級王座を獲得して7度の防衛に成功。7度目の防衛戦ではIBF王者ミラン・メリンド(比)を判定で退け2団体統一王者となった。生涯戦績は33戦27勝12KO4敗2分。
思い出に残る試合は「すべて」と答えた田口だが、日本王者として井上尚弥(大橋)を迎えた13年8月の初防衛戦は特別なものだった。世界タイトル挑戦のため王座返上のプランを蹴って井上戦を選択した田口は「あの試合があったから世界チャンピオンになれたと思う。そのあとの試合はいつも井上選手よりも強くないから大丈夫と思えた」と胸を張った。
現在はワタナベジムOB、柴田明雄さんが経営するボクシング&フィットネスジム「SOETE」などでトレーナーをして、将来のジム経営に向けて勉強中とのこと。アマチュアキャリアのない世界チャンピオンが少なくなる中、「これからのチャンピオンはほぼアマ出身者になると思うけど、信念を持ってやってほしい」とアマ経験のない選手たちに呼びかけた。
なお、引退式は12月10日、後楽園ホール「ガッツファイティング」で行われる。引退スパーリングも行う予定。メインイベントは三代大訓(ワタナベ)vs.木村吉光(白井・具志堅S)のOPBF・S・フェザー級タイトルマッチ。この模様は動画配信サービス「Paravi」で中継される。
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