強豪がそろうウェルター級のIBF･WBC統一王者エロール・スペンスJr（米）の次回防衛戦が元WBC王者ダニー・ガルシア（米）を相手に行われる可能性が高まった。米国の複数のメディアが伝えた。

　両者はPBC（プレミア・ボクシング・チャンピオンズ）に所属。コロナ危機からイベントを再開するPBCは状況を確認しながらスケジュールを立てる方針で、開催は10月あたりを目指している。

　スペンスは昨年10月、地元ダラスで運転していた車が大破する事故を起こして心配された。奇跡的にケガも軽症で済んだが、復帰を目指そうとしたところでコロナ危機に見舞われリングから遠ざかっている。事故による精神的なダメージの方が心配だという声もある。

　一方スペンスの最大のライバルと思われ、統一戦が待望されるWBO王者テレンス・クロフォード（米）は「エロールは元気でダニー・ガルシア戦に向けて準備に入った。私は彼が健康であるかどうか、リングでどんなリアクションを見せるか試合で見極めたい。ガルシアは攻略が難しい強敵で、いかなる相手にも苦戦を強いる。試合からたくさんの答を引き出したい」とコメント。来るべき対決に向けて決意を語った。

　クロフォードは今のところ、次戦は11月ごろといわれる。トップランクのボブ・アラム・プロモーターがリストアップした相手はマニー・パッキャオ、ケル・ブロック、キース・サーマン、ヨルデニス・ウガスの4人。

　そして最近、一躍候補に挙がるのが前WBCウェルター級王者ショーン・ポーター（米）。ポーターはPBCの選手で交渉が難しい面があるが、クロフォードもアラム氏も大いに乗り気だという。