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堤聖也は健闘及ばず金星逃す

元世界王者の比嘉大吾 倒しにいけずに初ドロー
堤聖也は健闘及ばず金星逃す

2020年10月26日 20時59分

 元WBC世界フライ級王者の比嘉大吾(Ambition)が26日、後楽園ホール「ガッツファイティング LIFETIME BOXING FIGHT4」のメインイベントに登場。バンタム級10回戦で日本同級13位の堤聖也(角海老宝石)と引き分け、世界2階級制覇に向けて好スタートとはいかった。スコアは96-94で比嘉、2人が95-95だった。

右を打ち込む比嘉。最後までピッチは上がらなかった

 2階級制覇を目指すWBCバンタム級8位、WBA同級9位の比嘉がジムを移籍して心機一転。再び世界に向けて走り出す大事な試合で高校時代に2戦2敗という友人の堤を迎えた。

 ガードを高く掲げる比嘉に対し、圧力をかけたのは堤。比嘉にバックステップを踏ませ、堤のアタックを比嘉は防御を固めて防いだ。比嘉は2回にワンツーをたたき込み、ペースを上げていくかに見えたもの、そうはならない。堤が偶然のバッティングで左目上から出血した。

右を当てて比嘉に迫る堤(右)

 3回に偶然のバッティングで互いにカットし、中盤に入っても中間距離での攻防が続いた。比嘉はジャブの精度を上げ、5回に右アッパーから左フックのコンビネーションを2度決めて攻勢をアピールしたが、いつものような攻撃的な姿勢が見られない。手数では相変わらず堤が上だ。

 なかなかエンジンのかからない比嘉は8回にペースアップを試み、ボディ打ちも交えてらしさを出そうとした。堤も一歩も引かず、試合は熱を帯びた。9回は堤がチャージ。連打で迫って比嘉は後退を余儀なくされるが、左ボディ、右フックで盛り返して会場を沸かせる。10回は互いに意地がぶつかり打撃戦に。終了のゴングとともに両者が抱き合った。

 比嘉は16勝16KO1敗1分。印象的なパンチでは上回ったものの、守勢に回る場面が多く、世界への再アピールとはいかなかった。終始攻撃的な姿勢をみせたものの、出血の影響も感じられた堤は5勝4KO2分。前回の山中慎介トーナメント決勝の中嶋一輝(大橋)戦に続く引き分けとなった。試合の模様は11月18日(水)深夜2時5分から放送される。

試合後の比嘉は渋い表情だった

比嘉の話「ジャブが当たっているイメージだったので、いちおう(相手のパンチも)ブロックはしてたかなと。自分がポイントを取っているという緩みがあった。見ている時間が長かった。前は考えずにがむしゃらに倒しにいっていて、そこが以前との違いかなと思う。ちょっと悔しいですけど、期待されているのはKOなんで、もう1回そこに特化して練習していきたい」

堤の話「(優勢だった)序盤は相手がどこでギアを上げてくるのかな、というのがあった。セコンドからもう少しゆったりと言われたけど、緩めるとつけこまれる気がした。中盤にジャブの差し合いで取られて、9、10は取ったぽいんで、最後まで動けたのはよかった。向こうも相当悔しいと思いますけど、僕も悔しいです」

◇S・バンタム級8回戦
大湾硫斗(Ambition)[TKO5回1分26秒]岸根知也(ミツキ)
 2018年の日本ユース・バンタム級王座戦で荒木哲(斉藤)に敗れ、プロ初黒星を喫した大湾がおよそ2年ぶりのリング。リーチのある大湾が右ストレートをサウスポーの岸根に打ち込んで先制。ラウンド終盤には、強気に前に出た岸根のパンチを外して右を決め、岸根からダウンを奪った。

大湾はひと回りたくましくなった姿を見せた

 2回、大湾がアッパーも交えてコンビネーションで攻めると、岸根も左ストレートを決めて勝利への執念を見せる。しかしその後も大湾が右ストレート、左ボディを次々にヒット。岸根は鉄のハートを誇示するが、パンチが大湾まで届かない。

 迎えた5回、右を決めてダメージを与えた大湾が試合を決めに出た。レフェリーがロープを背負ってめった打ちとなった岸根を救って試合は終わった。22歳の大湾は6勝4KO1敗。岸根は6勝2KO4敗1分。

大湾の話「(岸根は)けっこうガードしてたんでボディが入るかなと思った。根性がめっちゃある選手だと試合前から思っていた。きつかったけどこういう試合でKOができてよかった。全然まだまだだと思う。次はもっといい試合ができるようにがんばります」

◇S・バンタム級6回戦
髙橋利之(湘南山神)[TKO2回2分46秒]柳沼直道(EBISU K’sBOX)

◇女子51.5キロ4回戦
堀口咲喜(アキバ・ヤタベ)[引き分け1-1(39-37、38-38×2)]高山弘子(EBISU K’sBOX)

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