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無念の近藤明広 日本2階級制覇ならず

日本S・ライト級王者の永田大士 負傷ドローでV1 
無念の近藤明広 日本2階級制覇ならず

2020年12月10日 20時56分

「ダイヤモンドグローブ」が10日、後楽園ホールで開催され、メインの日本S・ライト級タイトルマッチは、王者の永田大士(三迫)と挑戦者2位の近藤明広(一力)が7回1分14秒、負傷判定によりドロー。初防衛に成功した。近藤は2階級制覇ならず。

永田(右)と近藤は互いに譲らずドロー

 7月に井上浩樹を下して王者になったサウスポー永田が世界挑戦経験もある実力者、近藤を初防衛戦で迎えた。

「初回からガンガン行く」と話していた永田が言葉通り、ワンツー、返しの右で積極的に攻めていった。近藤は打ち終わりに左フック、右フックを合わせるものの、リーチで上回る永田の立ち上がりがいい。

 2回、永田が踏み込んでところで両者が交錯したところで近藤が倒れると、これがダウン。近藤がバッティングをアピールし、主審がジャッジに確認してダウンは撤回された。先手で攻め、左と返しの右をコツコツ当てる永田。近藤はリターンの右フックを決めてジャッジにアピールした。

 近藤は4回に圧力を強めた。5回に右カウンターを2発決め、ラウンド終盤にも右を決めて好機を作った。手数の永田、派手な有効打では近藤。5回終了時の公開採点は、48-47×、49-46で永田がリードした。

永田の傷は深かった

 後半に入ると近藤が前に出て、両者が近距離で激しくパンチを交換した。永田は6回に左目上をカット(偶然のバッティング)。7回は近藤のカウンターが決まり始めたが、永田の出血がひどく試合終了となった。スコアは67-66で永田、残り2者が67-67だった。

 デビュー戦以来の引き分けとなった永田は15勝6KO2敗2分。近藤は32勝18KO9敗2分。

永田の話「不甲斐ないですね。全然やってきたことを出せていなかったので、これからというところだったので悔しいです。試合をした感じがしないです。打ち終わを狙われた? 小さなコトなんですけど、頭を右下にずらしたりとか技術の面で近藤選手はうまかったのかなと思います。

もうちょっと追撃できたらなと。右のジャブとダブルの左とかいろいろパターンを決めていたけど、思った以上に頭をずらすのもうまかったので、そういうのに対応できなかった自分が未熟だと思いました。

もう1回やりたい? もう1回というか、そんな執着はないですけど、とりあえずすっきりした試合をしたいです。チャンピオンとしての試合じゃなかった。もうちょっと打ち合ってくれると思ったんですけど」

木村はデビューから3連続KO勝ち

◇60.0キロ8回戦
木村蓮太朗(駿河男児)[TKO4回2分10秒]サンダー照屋(平仲BS)
 この夏B級デビューしたアマ3冠、元東洋大主将の木村がプロ3戦目。ガードを締めて前に出てくる照屋に対し、木村は距離を獲りながら左ボディアッパーを打ち込んだ。2回には接近戦に応じて打ち合い、3回は再び近距離で照屋の左フックを浴びてヒヤリとした。

 しかし木村には余裕があった。4回、頭をつけて打ち合い、ボディワークで照屋のパンチを外しながらボディにパンチを集めた。最後は左アッパーを突き刺し、照屋がバッタリ。主審がすぐにし合いを止めた。木村はデビューから3連続KO勝ち。照屋は7勝4KO8敗1分。

木村の話「1、2試合目は無観客で、今日はお客さんが入っていていい勝ち方をしようとしてしまった。4ラウンドの動きを1ラウンドからできればよかったと思う。コロナの状況で海外の選手とやれない中、日本人選手とやって気持ちも強かった。この1年は無駄ではなかったと思う。次にでも強い相手、チャンピオンクラスでも倒せる自信はある。でもこういう状況なので焦らずいきたい。近い将来世界チャンピオンになって、だれが見ても面白い、華のある世界チャンピオンになりたい」

村地(左)は負傷判定勝ち

◇53.0キロ8回戦
村地翼(駿河男児)[負傷判定7回1分13秒3-0(68-65、69-65、70-64)]青山功(セレス)
 日本バンタム級19位の村地と日本S・フライ級11位の青山。両者とも左の差し合いから積極的に右を狙っていった。2回からは村地が攻撃のバリエーションを増やし、ボディ攻め、右アッパー、右ストレートで青山に迫る。青山も右を決めて応じるが、村地は圧力をかけ続けた。

6回、青山が右ストレートを決めて好機を作ったがもののあとが続かなかった。7回、青山が初回に偶然のバッティングで負った右目上部の傷が広がり負傷判定となった。村地は6勝4KO1敗。青山は12勝3KO8敗1分。

勝利を飾った女子大生ボクサーの鈴木

◇女子ミニマム級6回戦
鈴木なな子(三迫)[3-0(59-55×2、58-56)]細田めぐみ(SRS)
 立教大学の大学生、日本フライ級3位の鈴木と日本ミニマム級6位の細田のマッチアップ。鈴木はワンツー主体の攻めで細田を下がらせて優位に試合を運んだ。細田は後半にジャブと右ストレートでよく抵抗したものの及ばなかった。17歳で高校生デビューした鈴木は21歳となり5勝1KO2敗。38歳の細田は3勝2敗。

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