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寺地拳四朗が4.24大阪V8戦 相手は因縁の久田哲也

2021年3月8日 19時56分

 8日、大阪市内のホテルでWBC世界L・フライ級王者、寺地拳四朗(29=BMB)の8度目の防衛戦が4月24日、エディオンアリーナ大阪第一競技場で開催されることが発表された。挑戦者は同級1位、久田哲也(36=ハラダ)。

19年12月以来の防衛戦となる拳四朗(左)と挑戦者の久田

 この世界戦は昨年12月19日に行われることが決まっていたが、寺地が同年7月に飲酒して他人の車を傷つけた不祥事が発覚、12月1日から3ヶ月のボクサーライセンス停止処分を受けたため延期されていた。久田は19年10月、WBA世界L・フライ級王者、京口紘人(ワタナベ)に敗れて以来の復帰リングで2度目の世界挑戦。

 会見で寺地は「私事の事件で試合中止となり、久田選手やジム関係者にご迷惑をおかけして申し訳ありません。試合を再び組んでいただき、すてきな試合をお見せできるように調整を積んでいきます」とまずお詫びの言葉を述べ、試合に向けては「久田選手はパンチがあり、技術も高い。パンチをもらわないように自分のボクシングを貫き通すだけです」と17勝10KOの無敗王者らしい自信をのぞかせた。

 寺地は昨年7月、東京都内で飲酒後にマンションに侵入、他人の車を傷つける騒動を起こした。JBCに「プロボクシングの社会的信用を毀損した」として12月から3ヶ月のボクサーライセンス停止、制裁金300万円、さらに6ヶ月以内に48時間以上、200時間以内の社会貢献活動を義務づけられる処分を受けた。

 被害者との示談が成立。12月からは地元・京都では介護施設での奉仕や児童の登校の見守り、東京では道路のゴミ拾いや神社の草むしり、寺の掃除を続けるなど延べ85時間活動した。

 なかでも東京・文京区の護国寺の本堂、月光殿を清掃したことで「重要文化財をきれいにしたことで、自分の心も清くなったと思う」と社会貢献活動の成果の一端も語り、「ボランティア活動ができたのも周りの人のおかげ。違った僕の試合をみせて恩返ししたい」とV8に意欲を示した。

 久田は17年4月に寺地が持つ日本L・フライ級タイトル挑戦が決まっていたが、直前に寺地が世界挑戦したため試合が流れた経緯があり、昨年12月の挑戦も中止となり、寺地との対戦は三度目の正直での実現となる。

「12月に中止となった時は正直ショックで、試合がなくなってしまうのでは不安だった。7度防衛の偉大なチャンピオンにいなされないようスパーリングを増やして100%の力を出し切りたい」。

また高校生時代から指導を受けた原田実雄前会長が昨年12月に亡くなり、「先代会長には折れない気持ちの大事さを学ばせていただいた。それを心に叩き込んで戦うだけです」と36歳、47戦目での王座獲得へ意欲をみなぎらせた。

 プロモーターの山下正人・真正ジム会長は「新型コロナに中で指名試合とWBCが承認した今年初の国内男子の世界戦。観客は50%入れて行う。お客さんの歓声があれば両選手が盛り上がり、元気と勇気を感じてもらえる試合になるはず」と関西決戦を期待した。

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