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ベテラン宮尾綾香が王座返り咲き 松田恵里に2-0判定でIBFアトム級王者に

2022年2月25日 20時37分

 IBF女子アトム級王座決定10回戦が25日、後楽園ホール「Victoriva」のメインで行われ、元世界王者の宮尾綾香(ワタナベ)が元日本&OPBF王者の松田恵里(TEAM10COUNT)に2-0判定勝ちで王者に返り咲いた。スコアは96-94×2、95-95。

 昨年3月、花形冴美に挑戦してドローに終わった松田が、その花形が返上したベルトをベテランの元世界王者、宮尾と争った。

 サウスポーの松田に対し、宮尾は距離を取ったボクシング。タイミングをみて踏み込み、ボディに右ストレート。左から右につなげたり、いきなり右で入ったりと変化をつけて攻めた。宮尾は距離が詰まった瞬間はパンチをまとめ、序盤戦を優位に進めた。

進化した姿を見せて王座返り咲きの宮尾(右)

 宮尾をせめあぐねる松田は5回、圧力を強めて少しずつ状況を打開していく。宮尾はバックステップを使いながらスイングの右カウンターや、クリンチ際のしつこいパンチで対抗した。

松田は終盤、さらに前に出て左ストレート、右フックで宮尾に迫った。10回には右フック、左ストレートを決めて追い上げた。それでも宮尾の脚は止まらず、右フック、左フックを断続的に決めて逃げ切りに成功した。

 かつてWBAアトム級王座を5度防衛した38歳の宮尾は、19年9月にWBA同級暫定王座を失って以来の王座返り咲きに成功。試合後は涙、涙。「大変ながらくお待たせいたしました。チャンピオンになりました」とあいさつした。戦績は25勝6KO9敗2分。終盤の追い上げが及ばなかった27歳の松田は4勝1KO1敗1分。

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