復帰を前にライアン・ガルシア公開練習「一番戦いたいのはWBA王者デービス」
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2013年3月、モンテカルロでゴロフキンに挑んだ石田順裕さん(46歳)。当時ゴロフキンはWBA王座を6連続KO防衛中。WBCのセルヒオ・マルティネス(アルゼンチン)の対抗王者として存在感を高め、すでに「現役ミドル級最強」の声も高かった。
そんなゴロフキンはすでにキングとしての存在感が大層なものだったはずだが、「実はあの頃のゴロフキンは自分の中ではそれほどのスター選手ではなかった」と、いま石田さんは意外な事実を明かす。
これは当時のトリプル・ジーがまだ本場アメリカで実力に見合った評価を受けていなかったことも影響しているだろう。石田さん自身「その前のポール・ウィリアムス戦のほうがリングに立って感動しました」という。
それでも、ゴロフキンの強さについてはちゃんと理解していた。試合で石田さんがシャープな左ジャブでためらわず攻めて出て行ったのも、「アウトボクシングをしても潰される」と考えたためだ。ならば持ち味のジャブを攻撃的に使っていく、と。
挑戦を前にした取材で、こう語っている。「いろんな選手がゴロフキンと戦っていますが、皆さばこうとしてやられている。逆に彼を下がらせるくらいの気持ちで戦ったほうがいいのではないか。さばくジャブではなくて前へ出て打つジャブ。ゴロフキンもうまいですが、そうやってジャブを突いて、振って出てくるところへ右ショートなどを狙いたい」
距離を取ったボクシングは捨て、あのゴロフキンを下がらせるぐらいの気持ちで、果敢にインサイドの勝負に持ち込もうとした。なんと勇気のいったことか。しかし――。
モナコのリングでは、ゴロフキンのスッと伸ばす左ジャブがいとも簡単なように石田さんに差し勝った。2回に入ると右クロスも打ち込み出したゴロフキン。苦しい展開となって迎えた3回、石田さんは左アッパーで上体を起こされたところをうなるような右フックで襲われた。ロープからはみ出す格好で倒れ、即座にストップ。
「すべてにおいてレベルが違いましたね。次元が違った。体のパワーもパンチもありましたが、やはりジャブをリズムよくもらってしまった。前に出ようとした僕の体勢が突っ込みすぎたのもありますが、ジャブはモーションがなく、見えにくく、石のように硬かったです」
「ちょっと負けそうにないなという、神懸かった強さを感じましたね」
石田さんのプロキャリアで唯一のKO敗が、このゴロフキン戦。後年、ヘビー級で戦い、ヘビー級のパンチでも倒されなかった石田さんを完ぺきKOした事実は、ゴロフキンがいかにテクニックに裏付けられた強打者であるかの証明ではないか。
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