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元OPBFバンタム級王者の中嶋一輝 かつての井上尚弥の挑戦者に5回TKO勝ち

2022年7月12日 20時24分

「フェニックスバトル90」が12日、後楽園ホールで開催された。セミのS・バンタム級8回戦は、元OPBFバンタム級王者で日本S・バンタム級7位の中嶋一輝(大橋)がカルーン・ジャルピアンラード(タイ=ペッチバンボーン・ゴーキャットジム)に5回2分3秒TKO勝ちを収めた。ペッチバンボーンは16年9月、WBO・S・フライ級王者だった井上尚弥(大橋)に挑戦して10回TKOで敗れた選手。

中嶋は5回で試合を決めた

◇S・バンタム級8回戦
中嶋一輝(大橋)[TKO5回2分3秒]カルーン・ジャルピアンラード(タイ)
 強打のサウスポー中嶋が左ボディアッパー2連発でペッチバンボーンの動きを鈍らせ、左ストレート、右フックをリズム良く打ち込んでいく立ち上がり。ペッチバンボーンは懐の深い中嶋にパンチが届かない。

中嶋は相手に接近を許さなかった

 中嶋は2回以降、距離をキープしながらジャブを突き、左を上下に打ち分けてペッチバンボーンをまったく寄せ付けない。中嶋は4回終盤、連打でタイ人を窮地に追い込むと、5回に中嶋が連打したとことでレフェリーがストップした。中嶋は12勝10KO1敗。ペッチバンボーンは49勝23KO12敗。

中嶋の話「もっときれいに倒したかったけど相手がタフだった。S・バンタムのほうが調整もうまくいく。この階級でやっていきたいと思う。日本でも東洋でも挑戦できたらやりたい」

桑原はアッパーの一発で試合を終わらせた

◇フライ級8回戦
桑原拓(大橋)[TKO2回2分1秒]パリニャ・カイカンハ(タイ)
 日本フライ級13位の桑原がタイL・フライ級4位のパリニャを迎えた。体格で大きく上回る桑原は打っては離れてのボクシング。パリニャは桑原を追いかけてはフルスイングした。2回、桑原が下がりながら右アッパーを打ち込むと、これがドンピシャで決まってパリニャがバッタリ。主審がノーカウントで試合を止めた。桑原は10勝6KO1敗。パリニャは4勝4KO1敗。

 会心の勝利を挙げた桑原は「思い描いた通りの試合展開ができた。ずっと脚を動かしてジャブを突こうと思っていた。相手が背が低いのでどこかで右アッパーを打とうと思っていた。今後はリベンジ(日本フライ級王者のユーリ阿久井)もしたいし、どんなタイトルでも狙っていきたい」と話した。

保田は5回にスパーク、6回で試合を決めた

◇ライト級8回戦
保田克也(大橋)[TKO6回11秒]クライ・セッタポン(タイ)
 日本ライト級9位の保田は2月、仲里周磨(オキナワ)にプロ初黒星を喫して以来のリング。互いに手数の少ない静かな立ち上がりだったが、サウスポー保田が左を打ち込んだところにタイ・ライト級1位のクライの右がヒット、初回に保田がダウンした。2回以降は互いに手が出ず、アクションの少ない展開となった。

 それでも保田が少しずつ仕掛け、迎えた5回、保田が左フックを決めてクライがキャンバスに崩れ落ちた。立ち上がったクライに右フックでダウンを追加。6回早々、保田が左ストレートでタイ人を沈めると、主審がノーカウントで試合を止めた。保田は9勝6KO1敗。クライは29勝19KO9敗。

近藤(左)と中垣はドロー

◇S・フライ級8回戦
中垣龍汰朗(大橋)[引き分け1-1(78-74)、75-77、76-76]近藤冬真(蟹江)
 1年前の日本ユース同級王座決定戦で花田歩夢(神拳阪神)と引き分けたホープ中垣が花田戦以来のリング。スピードで上回るサウスポー中垣はスタートからあまり足を使わず、タイミングのいい左を何度か打ち込んだ。距離を詰めたい近藤は中垣にロープを背負わせ、連打を見舞う場面を序盤から何度か作った。

 中垣は4回、左を合わせて流れを引き寄せにかかったが、近藤が右ストレートを決め、細かい連打で攻め立てペースを明け渡さない。後半に入っても近距離の攻防が長く、互いに決め手を欠いた。中垣は何度かピッチを上げるものの続かず、手数で上回る近藤の時間帯を必ず作ってしまう。判定は割れてドローとなった。中垣は2勝2KO2分。近藤は8勝1KO7敗2分。

田中(左)はダウンを克服してデビュー戦判定勝ち

◇バンタム級6回戦
田中湧也(大橋)[3-0(58-55×3)]冨田風弥(TRIBE SHIZUOKA)
 中央大出身の田中がB級デビュー戦で2020年全日本新人王の冨田とサウスポー対決。田中はフットワークが軽快で、積極的に攻める冨田のパンチを足で外して左を打ち込むスタイル。好調に滑り出したかに見えたが初回終了間際、冨田の荒っぽい右フックをもらって倒れ、ダウンを宣告された。

 これで慌てなかった田中は2回から左をコツコツ当ててペースを引き寄せていった。4回には左ストレート、右フックを立て続けにヒット。田中はその後も有効打を重ねたものの、冨田の気迫は最後まで衰えなかった。冨田は7勝2KO5敗。

山川(右)も初陣を飾った

◇フェザー級4回戦
山川健太(大橋)[3-0(40-36×3)]ザップ森本(博多協栄)
 宮崎・日章学園高でインターハイ・ライト級優勝経験を持つ山川のデビュー戦。森本はガードを固めて頭を下げて前に出るスタイル。スピードと技術で上回る山川は2回から接近戦を選択してアッパー、ボディ打ち。森本も右フックを打ち込んで引かなかった。3回、ボディ打ちでダメージを与えてチャンスを作った山川は4回も攻めたが、森本は最後まで抵抗し続けた。森本は1勝1KO2敗。

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