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2022年9月25日 日曜日

今年はタレント揃い!東日本新人王準決勝 あす“炎の男”輪島功一孫、27日“浪速のロッキーJr”出陣

 2022年の東日本新人王予選は26、27日の2日間にわたって後楽園ホールで準決勝が行われ、11月3日に同会場で予定される決勝に進む全12階級のファイナリストが出そろう。21日に東日本ボクシング協会が公式YouTubeチャンネルで見どころを配信しているように、今年は重い階級、ウェルター級とミドル級に注目選手が集まった。

元高校王者の山本(左)と瀬端会長

 最注目カードは27日のウェルター級準決勝、山本諒真(DANGAN AOKI)-松野晃汰(神奈川渥美)のアマチュア王者対決になる。

 山本は東海大附属熊本星翔高校1年の2019年にインターハイ・ウェルター級で優勝するも、翌年以降はコロナ禍で試合の機会を奪われてしまった。高校3年の2021年4月に世界ユース選手権に出場。同年夏には2年ぶり開催のインターハイに出場を決めながら、チーム内に“濃厚接触者”が出て、大会初日の計量を終えた試合直前、部員全員が不戦敗となる辛い経験もしている。

「何のために練習してきたのか、何とも言えない気持ちになった」と当時を振り返るが、中学2年から元本田フィットネスジムの日本ランカー、吉田龍生さんが熊本県宇土市で主宰する『スタイルトップジム』で本格的にボクシングを始めたときから「プロになるのが夢」で、すぐに「プロで活躍しようと切り替えた」という。

 山本は6月10日、4戦全勝の鈴木健介(リングサイド)を初回に2度倒す圧巻のTKO勝ちでデビュー。同時に準決勝進出を決めた。インターハイ決勝を視察した瀬端幸男・DANGAN AOKIジム会長が「パンチがあるし、面白い」と惚れ込み、「スカウトしたのは(ワタナベジム・マネジャー時代の)内山高志に次いで2人目」と期待をかける19歳の逸材である。

 対する松野は日章学園高校出身。高校3年のとき、2学年下の山本と同じ2019年のインターハイ・ミドル級で準優勝、国体では優勝を果たしている。余談だが、いずれの決勝の相手も今年8月、ミドル級でB級デビューした仲野玲(フュチュール)で、選抜と合わせて2冠を達成した“ライバル”の3冠を阻止した形だった。

 松野は井上尚弥(大橋)-ノニト・ドネア(フィリピン)のリマッチと同じさいたまスーパーアリーナでプロデビュー。昨年の東日本新人王ミドル級準決勝で赤井英五郎(帝拳)を初回TKOで下した岡村弥徳(八王子中屋)からダウンを奪い、判定勝ちで初戦を突破した。長身182センチで正統派タイプの松野はいかに距離を支配し、ペースをつかめるかがポイントになるか。身長で8センチ下回る山本はアグレッシブで踏み込みも鋭い。目の離せない試合になりそうだ。

元世界王者・輪島会長の孫として注目される磯谷

 もう一方の26日のウェルター級準決勝には元世界王者・輪島功一の孫としてデビュー戦から脚光を浴びてきた21歳の磯谷大心(輪島功一スポーツ)が登場。佐藤賢治(REBOOT.IBA)と対戦する。磯谷も182センチの長身だが、こちらはボクサーパンチャータイプ。無傷の3戦全KO勝ちを続ける。

 佐藤は3勝(3KO)7敗と大きく負け越しているが、20戦(8勝12敗)のアマキャリアもある。花咲徳栄高校3年時の国体に出場し、のちにWBOアジアパシフィック・ウェルター級王者となる別府優樹の前に初戦敗退の記録が残る。ちなみに次戦で別府を破り、そのまま高校通算4冠を果たすことになるのが作新学院高校の吉野修一郎(三迫)で、佐藤は同い年の31歳。

 父で元日本ランカーの磯谷和広トレーナーとのコンビで頂点を目指す“サラブレッド”も、高校まではサッカーに打ち込み、ボクシング歴は浅い。佐藤の経験は侮れないかもしれない。

 ミドル級の注目カードも2日目、27日の赤井-左右田泰臣(EBISU K’s BOX)。“浪速のロッキー”赤井英和の長男で、元アマ社会人王者の赤井に対し、左右田は元キックボクシングRISEのチャンピオンで、K-1に参戦した経歴を持つ。

赤井(右)と俳優で父の英和さん

 2度目の新人王チャレンジになる赤井の初戦は壮絶な“殴り合い”の末、2回に渾身の右アッパーでマッチョパパ一基(協栄)を昏倒させるド派手な決着。左右田も転向初戦でアマ23戦のキャリアがあるインド出身のアンジュザブル(大橋)に対し、2回にダウンを奪われるも左フックで倒し返し、豪快にフィニッシュした。

 次も派手な試合になる予感が漂うが、左右田はK-1以来、3年ぶりの実戦で「今日は硬くて、バタバタになってしまった」とは加山利治会長の感想。キック時代から亀海喜寛、チャールズ・ベラミー、柴田明雄、長濱陸ら、中量級のトップボクサーと何度もスパーリングをしてきた経験があり、「本来は懐が深く、遠い距離でボクシングができるタイプ」という。

 倒し屋のDNAを受け継ぐ赤井、久しぶりのリングを経た左右田の一戦はどんな展開をたどるのか。いずれにせよKO決着は間違いなさそうだ。

元キック王者の左右田(左)と加山会長

 ミドル級で本命視されるのが横浜光ジムの時吉樹。ウェルター級の松野とは日章学園の1学年違いの先輩になり、高校最後の年に選抜準優勝、インターハイ3位、国体準優勝の実績を残している。卒業後は東京農大に進学するもコロナ禍で試合がなくなり、プロ入りを決意した。

 身長182センチでシャープなボクシングを見せ、ここまで2戦2勝2KO。26日に迎える鈴木輝(宇都宮金田)とは今年4月に対戦し、初回TKOの圧勝で退けている。

 時吉の決勝進出が濃厚だが、宇都宮金田ジムには湯澤卓巳を2019年の全日本新人王に、また優しんごを2017年、アルティン・ペパを2015年の東日本新人王決勝に導くなど、ミドル級ボクサーを続けて育成してきた素地があり、ジムを挙げてリベンジに力を注いでくるはず。ファイター型の鈴木も2勝2KO(1敗)でパワーがある。ミドル級は何が起きるか分からない。

 26、27日の両日ともに18時に第1試合開始ゴング。試合の模様は後日、ボクシングレイズ(https://boxingraise.com/)で配信される。

(船橋真二郎)

▼尾川堅一、伊藤雅雪が見どころを語る東日本協会公式YouTubeはこちら
https://www.youtube.com/watch?v=bH5GH2ZzN_g

■26日の組み合わせ(18時試合開始)
◇ミニマム級=中止

◇L・フライ級=中止

◇フライ級4回戦
佐藤友紀(極東)×長谷川優太(熊谷コサカ)

◇S・フライ級4回戦
渋谷亮太(T&T)×高橋秀太(角海老宝石)

◇バンタム級=中止

◇S・バンタム級4回戦
星野凌(JB SPORTS)×細川兼伸(ワタナベ)

◇フェザー級4回戦
池田健哉(川崎新田)×柿元蓮(ワタナベ)

◇S・フェザー級4回戦
古川光治(伴流)×池上いつ己(八王子中屋)

◇ライト級=中止

◇S・ライト級4回戦
神辰郎(厚木ワタナベ)×スコーピオン金太郎(三谷大和S)

◇ウェルター級4回戦
佐藤賢治(REBOOT.IBA)×磯谷大心(輪島功一S)

◇ミドル級4回戦
鈴木輝(宇都宮金田)×時吉樹(横浜光)

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