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岩田翔吉の世界初挑戦は実らず WBO・L・フライ級王者ゴンサレスのうまさに屈し判定負け

2022年11月1日 20時51分

 WBO・L・フライ級タイトルマッチが1日、さいたまスーパーアリーナ「Prime Video Presents Live Boxing」のセミで行われ、挑戦者2位の岩田翔吉(帝拳)が王者ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)に3-0判定負け。ゴンサレスは2度目の防衛に成功した。スコアは117-111、116-112×2。

岩田は最後までよく攻めたが、ゴンサレスのうまさが上回った

 名門帝拳ジムのホープ、岩田が迎えた世界初挑戦。強打の岩田が技巧派サウスポーのゴンサレスをいかに攻略するかに注目が集まった。

 ゴンサレスがリングを大きく使い、岩田はこれを追いかけて臆せず右を打ち込んでいった。2回、岩田が左ボディを打ち込んだところで頭と頭がぶつかり、ゴンサレスが悶絶。しばし休憩が与えられた。

 岩田は3回、右をボディに打ち込んでペースをつかみにかかる。ゴンサレスは偶然のバッティングで右目上部をカットした。ゴンサレスは4回、バッティングをアピールするが主審は認めない。直後に岩田が右アッパーをボディに打ち込むと、ローブローをアピールするかのように岩田に背中を向けかけるが、これも主審は認めない。このあとゴンサレスは打撃戦を選択。岩田も応じて試合は白熱した。

 5回以降、ゴンサレスが前に出て手数を増やし、岩田がこれに対応する展開となった。岩田は単発ながら右ボディアッパーを打ち込むが、ゴンサレスのいきなりの左ストレートがコツコツと岩田をとらえる。8回は王者が再びアウトボクシングだ。競った内容のまま試合は終盤に突入した。

 岩田は9回、右ボディアッパーから好機をつかみ、ゴンサレスをロープに押し込んで連打を見舞う。ゴンサレスも踏ん張り、左フックを岩田の顔面に叩き込んだ。10回はゴンサレスが前へ。ラウンド後半は足を使い、動きながら要所で左を決めてポイントを獲得した印象だ。

 11回、チャンピオンは完全なアウトボクシング。岩田は懸命に追いかけるがなかなかつかまえられない。最終回、岩田は前に出続けたが、ゴンサレスはクリンチもうまく使って岩田に決定打を許さない。結果的にゴンサレスの試合運びのうまさがジャッジに結びついた。

 L・フライ級で日本、東洋太平洋、WBOアジアパシフィック王座を獲得し、ステップアップしてきた岩田はプロ初黒星で9勝6KO1敗。ゴンサレスは26勝14KO4敗1分1無効試合。「私のボクシングを披露できてうれしい。岩田は素晴らしいボクサー。まだ若い。将来がある」と語った。

 岩田は試合後、「結果がすべて、負けを認めます。ポイントを取るボクシング、あれがジョナサン・ゴンサレスのボクシング。効かすボクシングではなく、完全に勝ちに徹するボクシングなんだなと」と語った。

 採点については「むこうが明らかに勝っている雰囲気に「えっ」と思ったけど、それが世界の採点なのかな。必死だったので、映像を見てみないとなんとも言えない」と無念の表情を浮かべた。

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