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元プロボクサーの袴田厳さん 検察が特別抗告断念 死刑判決の裁判やり直しへ

2023年3月20日 18時04分

 元プロボクサーの袴田巌さん(87)が死刑判決を受けた裁判で、東京高検は20日までに最高裁への特別抗告を断念したと弁護団に伝えた。東京高裁が13日に再審(裁判のやり直し)開始の決定を出しており、高検が最高裁に異議を申し立てができる期限が20日までだった。21日午前0時を過ぎると再審開始が確定する。

検察前で最後の訴えをする松岡会長

 13日の再審開始決定を受けても支援者たちは気を緩めなかった。ボクシング界もJPBA袴田巌支援委員会が15日、東京高検に出向いて特別抗告をしないよう要請。20日は昼の12時から他の支援団体とともに街頭アピール、高検への直接要請、検察前の座り込みと精力的に活動した。

 支援委員会の真部豊会長(マナベジム)は「検察は再審のリングで戦え!」、松岡修会長(シュウジム)は「袴田さんを自由にしてあげてください!」とマイクで声を張り上げ、委員長の新田渉世会長(川崎新田ジム)らと最終ラウンドを戦い抜いた。

 16時30分から始まった弁護団の記者会見前に高検から特別抗告をしないという知らせが入り、ボクシング関係者も安堵の表情。新田会長は抗告断念の知らせを歓迎しつつ、「袴田さんが完全に無罪となるまでしっかりサポートしていきたい」と話した。

 袴田さんは1966年、静岡県清水市(現静岡市清水区)で起きた強盗殺人放火事件で逮捕され、裁判で死刑判決を受けた。57年に及ぶ裁判闘争の末、東京高検は有罪の決め手となった犯行着衣について捜査機関のねつ造とまで言及。「無罪を言い渡すべき明らかな新証拠」として再審開始を言い渡した。

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