20日、東京・両国国技館で開催された「U-NEXT BOXING6」のメインイベント、WBA世界バンタム級王座決定12回戦は、1位の増田陸(帝拳)が2位の比嘉大吾(志成)に117-111、117-111、113-115の2-1判定で勝ち、新チャンピオンとなった。

比嘉との激闘を制した増田㊧
出だしからサウスポーの増田がプレスをかけていき、比嘉が右へ回りながら迎え打つ展開。比嘉は下がりつつ、独特のタイミングで飛び込んで右を振れば、3回に増田はその入り際に左カウンターを合わせてみせる。
増田が左ストレートの強打を比嘉のガード上に当てて圧をかけ、比嘉の接近にはクリンチで対処。しかし4回終盤に比嘉は右クロスからの連打で増田をコーナーに追い詰めた。
6回にバッティングで左目上をカットした比嘉は、その後、終始出血を気にする展開となる。
距離を作れば右ジャブとフットワークを使いつつ左ストレートを叩き込む増田。いきなりの右から飛び込んで左右フックをねじ込む比嘉。接近戦になるとクリンチをまじえつつ左右ショートアッパーと右フックで迎え打つ増田に対し、比嘉も左アッパー、左フックの上下を叩きつけていく。
接近して連打を仕掛けたい比嘉を、増田はリズムジャブと左ストレートで阻む。遠い距離ではジャブの的中率が意外に高い比嘉だったが、増田の左ストレートを高くガッチリと固めた両腕で寸断する時間が長くなり、思うように間合いを詰められなかった。逆に増田は比嘉のハイガードに手を焼いた面もあったが、ポイントを奪う手数に加え、比嘉の入り際に左をヒットする冷静さがあった。
11回、両者はボディーブローのカウンターを応酬するが、増田が左ストレートから右アッパーをクリーンヒット。最終12回はともに疲労を見せながら増田が右アッパーから左ストレート、比嘉が右オーバーハンドから左ボディーアッパーをヒット。最後の力を振り絞った戦いの中、終了ゴングを聞いた。
「目標を達成して嬉しいが、あらためてボクシングの厳しさを知りました。(終盤は)とにかく前に出て手を出そうと思いました。まだまだこのベルトにふさわしくない。もっともっと練習して、本当に強いチャンピオンになります」。両目上をいつの間にか切っていた増田は、ポーカーフェイスを崩さずに目標を語る。
WBAにはスーパー王者のジェシー・ロドリゲス(米)、休養王者の堤聖也(角海老宝石)が存在し、WBC王座には井上拓真(大橋)が君臨。また、井上への挑戦権を持つ同門の那須川天心もいる。まさに群雄割拠の荒波を、増田もたくましく渡っていこうという宣言だ。
増田(28歳)は11勝9KO1敗。4度目の2階級制覇挑戦も実らなかった比嘉(30歳)は21勝19KO4敗3分。



