6月2日に76歳で亡くなったガッツ石松さんのお別れ会が2日午後、ボクシングの聖地・後楽園ホールで催された。会には井上尚弥や原田政彦さん(ファイティング原田)ら40人を超す新旧の世界チャンピオンたちが駆け付けた。また、関係者や熱心なファンも数多く参加。生前のガッツさんの功績を称え、献花をしてその死を悼んだ。

新旧世界王者が参列したお別れ会
この種のお別れ会はボクシング界では極めて異例で、ガッツさんが設立したプロボクシング世界チャンピオン会や、大橋秀行さんら旧ヨネクラジムの有志が中心になって営まれた。後輩でもある中島成雄さんが会の実行委員長を務めた。会場の後楽園ホールには、リングが設置され、遺影とともに故人のトレードマークとなった縞のカッパに三度笠、さらには赤い花で作ったグローブなどが飾られていた。

メディアのインタビューに応じる浜田、具志堅、大橋各氏(左から)
世界チャンピオン会の2代目会長になった浜田剛史さんは「実力があってもなかなか世界挑戦できない時代に、ライト級で5度防衛したのは今では考えられない偉業だった」と称えた。「石松さん、心配しないでゆっくり休んでください」と呼びかけ、故人が立ち上げた世界チャンピオン会を継承して行く覚悟を示した。
具志堅用高さんは18歳のプロ・デビュー前にガッツさんの練習を見て、「アマチュアとは違うプロの厳しさを教えられた」と語り、引退後はガッツさんを目標にタレント活動を続けてきたと明かした。一緒の番組に出ることも多く、公私ともに親しい間がらだった。「まだまだ一緒に遊び、一緒に仕事をしたかった」と悔しがった。「頑張ってボクシングを盛り上げよう」というのがガッツさんから聞いた最後の言葉になったという。
ヨネクラジムの後輩に当たる大橋秀行会長は「何度もアドバイスをもらった」と語った。共通の知人の結婚披露宴で一緒になった際、幻の右を教えると言われ、トイレで繰り返しシャドーボクシングをさせられたという。「真冬なのに汗だくで結婚式に出た」と思い出を語り、笑いを誘っていた。
ヨネクラジムはガッツさんや大橋会長ら5人の世界チャンピオンを輩出したが、大橋ジムもこの時点で5人。「6人目の世界チャンピオンに向けて、これから戦ってまいります。天国で米倉会長とともに温かく見守り応援してください」と語り、ひと足先に会場を後にした。この夜横浜で行われたダブル世界タイトル戦のプロモーターでもあった大橋会長は、石井武志の世界奪取により、念願を達成している。
芸能界からは、タレントのはなわさんが登場し、ギターをかきならしながら十八番の「ガッツ伝説」を披露。明るい人柄のガッツ石松さんにふさわしく賑やかなお別れ会となった。

