現地時間15日、アルゼンチンのブエノスアイレスにあるカジノ・ブエノス・アイレスにてWBAの定期興行『KO A las Drogas』が開催。メインイベントはWBAフェザー級挑戦者決定戦と承認されたものの、両者ともWBAどころかWBC40傑にすら名前のないノーランカー同士の対戦だった。マキシミリアノ・ロブレド(アルゼンチン/126ポンド)対ジョン・ラリア(ガーナ/125.9ポンド)の一戦は9ラウンド2分36秒、ロブレドの失格勝ち。

ラリアは序盤、シャープなジャブを見せるものの、ロブレドは徐々にプレスを強めていく。4ラウンド、ロブレドの左右フックが入り、効いたラリアはあからさまなホールディングを繰り返しピンチを回避しようとするが、ロブレドもホールディングの仕返しか、頭をこすりつけるなどして試合はラフファイトの様相を呈した。
迎えた5ラウンド1分過ぎ、右を食ったラリアが崩れ落ちながらロブレドの足にすがるように倒れこむと、レフェリーはダウンを宣告。ラリアはスリップだと不満を示した。6ラウンド、攻勢を強めるロブレドにラリアは露骨なクリンチに加え頭突きをくらわすと、レフェリーがタイムをかけて注意を与える。このあたりからラリアは不信感からか、レフェリーに対し反抗的な態度を見せるようになった。
7ラウンド、ラリアがタックル気味にクリンチに行きながら頭を持って行くとレフェリーは減点1。時折シャープなパンチを出すラリアだが、パンチをまとめられるとキレてしまうのか、急にラフファイトとなり何度となくラリアがキャンバスにスリップダウンを繰り返す。
9ラウンドにもラリアの左フックが低く入りローブローの注意後、再びラリアがローブローを出すと減点1。ラウンド終盤、さらに右、左とロブレドの大腿部あたりにパンチを出したところでジャニー・グスマン(プエルトリコ)レフェリーも堪忍袋の緒が切れたか、ラリアの失格負けをコールしている。
28歳のロブレドは14勝6KO1敗。元WBOアフリカ同級王者でもある24歳のラリアは17勝13KO1敗1分。
■アヤラ、WBAフェデラテン王座防衛
セミファイナルのWBAフェデラテン・ウェルター級王座決定戦はクリスチャン・アヤラ(アルゼンチン/147ポンド)がアルヘルビス・ゴンサレス(ベネズエラ/147ポンド)に3ラウンド2分10秒KO勝利を収め、新王者となった。
がっちり体型のアヤラが距離を詰めようとタイミングを測り、サウスポーのゴンサレスはリーチを生かしてジャブを突く。初回2分過ぎにゴンサレスの右フックがアヤラの頭部をかすめると、アヤラが呆気なく尻もち。すぐに立ち上がったアヤラは終了間際に左フックを返し、2ラウンドはアヤラがスイッチを混ぜながらプレスを強めてゴンサレスのスタミナを削りにかかる。
迎えた3ラウンド、ゴンサレスをロープ際に追い込み左フックをボディーに打ち込むとゴンサレスは悶絶。苦悶の表情で10カウントを聞いた。27歳のアヤラは16勝6KO3敗1分、25歳のゴンサレスは12勝10KO6敗。
■仏史上初、世界選手権3連覇のウミア判定勝ち
フランス・ボクシング史上初の世界選手権3連覇(17年ハンブルグ、21年ベオグラード、23年タシュケント)。そして16年リオ、24年パリと2度の五輪でライト級銀メダリストというまさにエリート中のエリート、ソフィアン・ウミア(フランス/129.6ポンド)が保持するWBAフェデラテン・スーパーフェザー級タイトルの防衛戦に臨み、フレディ・ライネス(ニカラグア/129.6ポンド)に10回3-0判定勝ちを収めた。スコアは98-92、99-91、97-93。
開始から上背とリーチで劣るライネスが積極的に仕掛けて右をヒット、ウミアも応戦し激しいペース争いとなった。左のガードが甘いウミアは時折ヒヤリとする右をもらうものの、巧みな上下の打ち分けでライネスのスタミナを削っていく。
ボディーが効き始めたライネスはウミアのボディー攻勢に対して、たびたびレフェリーにローブローをアピール。すると4ラウンド終了間際、ギジェルモ・ペレス(パナマ)レフェリーから「余計なアピールはするな」と注意を受けた。
5ラウンドには攻勢を強めたウミアの右を食ったライネスがバランスを崩すなど、ハッキリとウミアのペースとなった。終盤、ライネスはダウンを拒否し精神力の強さを見せるものの、ウミアも倒すところまで攻めきれず、ワンサイドの展開でゴングを聞いた。31歳のウミアは8勝3KO1敗。32歳のライネスは22勝15KO6敗1分。
■風邪気味のルヒアTKO防衛
WBAゴールド・スーパーウェルター級タイトルマッチはチャンピオンのピエルジュリオ・ルヒア(イタリア/153.2ポンド)がノーランカーのダビド・アルバレス(ベネズエラ/152.1ポンド)に8ラウンド1分40秒TKO勝利、王座を防衛した。
トレーニングキャンプをスペインのマラガでこなしたとするルヒアは試合前、「(記録的な暑さが続く)マラガは気温40度以上、時には45度を超えましたが、アルゼンチンの冬は5度ほどまで下がります。こちらに来て、少し風邪気味ですが騒いだところでどうしようもありません、大丈夫です。ここまでくれば集中力です、精神的な問題です」と気丈にコメント。
若く高いKO率を持つアルバレスに対しルヒアは初回、慎重にプレスを掛けながらジャブを突く。2ラウンド、アルバレスは左右のボディーフックをヒット、3ラウンドにはスイッチを見せた。中盤、ルヒアはアルバレスの強打を警戒しながら手数で優勢と映るものの、ランキングほどの差はなく、緊迫感のある展開となった。
しかし迎えた7ラウンド50秒過ぎ、ルヒアの右フックが脇腹に入るとアルバレスはストンと座り込みダウン、再開に応じたがダメージは深く、右アッパー、左フックを浴びて再び膝をつくと、ヘラルド・ポッジ(アルゼンチン)レフェリーが割って入りTKOとなった。WBA6位でもある31歳のルヒアは20勝15KO1敗。19歳のアルバレスは18勝15KO1敗。
■井岡に挑んだペレス判定負け
WBAインターナショナル・フライ級タイトルマッチはチャンピオンのサムエル・カルモナ(スペイン/111.7ポンド)がホスベル・ペレス(ベネズエラ/111.7ポンド)に10回3-0判定勝利で王座を防衛した(97-93、99-91、98-92)。
頻繁にスイッチするカルモナ、強打が自慢のペレスともにやや前傾姿勢とあって時折バッティングが起きるものの、流れは有効打数、手数ともに勝るカルモナに傾いていく。5ラウンド、左右のボディーに加えて右フックをアゴに見舞ったカルモナがその後もリードを広げた。パワフルなパンチを振るうペレスは大振りだけに当たっても単発に留まり、最終回も攻めの姿勢を崩さなかったカルモナが危なげなく勝利を手にしている。
16年リオ五輪ライトフライ級ベスト8でもある30歳のカルモナは15勝6KO1敗。左右フックがほぼオープンになるところは改善点と言えそう。敗れた31歳のペレスは24勝22KO5敗。23年12月には井岡一翔(志成)の当時保持していたWBAスーパーフライ級王座に挑戦し、7回KO負けを喫した選手。
なおWBAフェデラテン・スーパーライト級王座決定戦としてセットされていた、ルーベン・ムニョス(アルゼンチン/18勝14KO3敗)対ハビエル・アレハンドロ・カルドソ(ウルグアイ/11勝9KO1敗)戦はムニョスの体重超過、計量失格により前日に中止となった。


