37歳のフアン・マヌエル・マルケス(メキシコ)がまたもスリリングなファイトを制してトップシーンに生き残った。11月27日(現地時間)ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで行われたライト級12回戦で、WBA“スーパー”&WBO正規世界ライト級チャンピオン、マルケスが同級WBO暫定チャンピオン、マイケル・カツィディス(オーストラリア)に9回2分14秒TKO勝ちを収めた。
右を浴びせるなど序盤2回をリードしたマルケスに対し、3回、カツィディスの左フックが急襲。マルケスはロープサイドへ飛ばされる。だがノックダウンを喫して強いのはパッキアオ戦、バレラ戦などで実証済みのマルケス。インファイトのコンビネーション・パンチで優位に立ち、カツィディスは右目が腫れ出す。迎えた9回、右でダメージを与えたマルケスが渾身のラッシュ。ベイレス主審のストップを呼び込んだ。
8ラウンド終了時のジャッジペーパーでも4〜1ポイント優勢だったマルケスは「彼は凄い耐久力と勇敢さを発揮した。今年の最高ファイトになるかもしれない」とコメント。一方、7歳若い敗者は「彼は私よりストロングだった。フアン・マヌエルは素晴らしい仕事をした」と勝者を称えた。
同じリングのWBC世界ウェルター級戦は王者アンドレ・ベルト(米)が初回2分7秒TKOで挑戦者フレディ・エルナンデス(メキシコ)を撃退し、5度目の防衛。左フック、右ストレートのコンビで倒すと、エルナンデスは起き上がったものの、脚が不安定でストップされた。
「モズリー、コット、もちろんパッキアオ。私はパッキアオにとってもっとも相応しい対戦相手ではないだろうか」とベルトは快勝に自画自賛していた。
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