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大場政夫、花形進と世界戦 チャチャイ・チオノイ死す

2018年1月25日 14時28分

 日本のリングに何度も上がり、「稲妻小僧」のニックネームで呼ばれた元世界フライ級王者チャチャイ・チオノイ氏(タイ)が21日バンコクの病院で亡くなった。75歳だった。死因は肺炎と伝えられる。同時にここ数年パーキンソン病との闘病生活を送っていた。

1974年10月、花形進と対戦するチャチャイ(右)

 1957年14歳で国際式のプロデビュー。60年代になり日本のリングに頻繁に登場し、関光徳、海老原博幸、中村剛らに敗れるが、同時に腕を磨き「稲妻小僧」の愛称が定着。途中フィリピンで東洋フライ級王者に就く。

 66年12月、55戦目でウォルター・マクゴーワン(英)に9回KO勝ちでリング誌認定世界フライ級王座獲得。ロンドンの再戦でもTKO勝ち。アラクラン・トーレス(メキシコ)に敵地で13回TKO勝ちでV3に成功。68年11月、バーナベ・ビラカンポ(フィリピン)に判定勝ちで空位のWBCフライ級王座を獲得した。

 トーレスとの再戦で8回負傷TKO負けで王座転落。しかしバンコクで行われた第3戦で判定勝ちで王座を奪回。トーレスとの3試合はフライ級史上に残る激戦が展開された。70年12月エルビト・サラバリア(フィリピン)に2回TKO負けでまたもベルトを失った。

 チャチャイ氏が日本のファンに強烈な印象を与えたのは73年1月、WBAフライ級王者、大場政夫に挑んだ一戦。初回、強烈なダウンを奪い大場を窮地に追い込んだ。大場の反撃で12回KO負けに終わったが、日本のリングを飾る死闘のひとつに数えられる。

 大場が交通事故死し、空位の王座を獲得したが、花形進とのV3で体重オーバーして無冠に。試合でもTKO負け。翌年75年8月の試合がラストファイトになった。生涯戦績は61勝36KO18敗3分(ボックスレクより)。うち日本のリングに20度上がった。4人の子息たちを残し、シリントーン夫人に見守られ息を引き取ったという。

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