ボクシングのビッグファイトが開催されることが多いラスベガスを管轄する米ネバダ州アスレチック・コミッション（NSAC）は14日、緊急理事会を開き今月25日までのボクシングとMMA（総合格闘技）のイベントを中止すると発表した。世界的に感染が拡大している新型コロナウイルス対策としての決定。

　NSACのボブ・バーネット事務局長によると、期限の25日に再び理事会を行い、その後に関して発表する予定になっている。28日にラスベガスでルイス・ネリ（メキシコ）の試合をメインにするイベントが組まれているが、中止になる可能性もある。

　またMMAはUFC（アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ）のイベントを28日に予定していたが、すでに4月11日にシフトしている。

　一方トップランク社のボブ・アラム・プロモーターは同社のイベントをラスベガスのスタジオ内で行うプランを提案している。これは同社とタッグを組むスポーツ専門テレビのESPNの苦境を救う目的もある。「軒並みプロもアマチュアもイベントが中止されて彼らは新たなコンテンツを求めている」（アラム氏）。

　自社の興行では28日に予定されるアルツール・ベテルビエフ（ロシア）vs.メン・ファンロン（中国）が感染者が出たカナダで開催できなくなり新しい候補地を探している。また先週土曜日予定されたWBOフェザー級王者ジャクール・スティーブンソン（米）の防衛戦も候補に入っている。