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ニエベスを圧倒 WBO・S・フライ級王座V6

井上尚弥プレイバック モンスター米国に初上陸 
ニエベスを圧倒 WBO・S・フライ級王座V6

2020年9月9日 10時09分

 いまから3年前の2017年9月9日は井上尚弥(大橋)がアメリカ・デビュー戦を飾った日。WBO世界S・フライ級王者だった井上は同王座の6度目の防衛戦でアントニオ・ニエベス(米)に6回終了TKO勝ちを収め、世界進出の記念すべき一歩を記した。

井上の強烈なボディ打ちでニエベスがくの字に

 2014年暮れに安定王者オマール・ナルバエス(アルゼンチン)を圧倒してその名を世界にとどろかせた井上。ウワサの“モンスター”井上がアメリカに初上陸するとあって、事前の記者会見では多くの記者が1on1(1対1)のインタビューを求め、井上の前に列を作った。

 会場のスタブハブ・センター(現ディグニティ・ヘルス・スポーツ・パーク)の客席は、日が暮れるにつれて埋まっていった。試合の中継はHBO、イベントはS・フライ級の猛者が集まる「SUPER FLY」。井上はトリプルヘッダーのトップバッターとして登場した。

 リカバリーがあまりうまくいかなかったという井上だが、試合ではスタートからパワーとスキルの違いを見せつけた。2回、井上が左アッパーをボディに突き刺すと、挑戦者の動きが一気に鈍った。ここからのニエベスは完全に“KOされないモード”。井上はガシガシと攻め続けた。

防戦一方のニエベスを井上は追った

 井上は防戦一方の挑戦者を崩し続け、5回に左ボディでダウンを奪うと、さらにニエベスは逃げ回る展開に。6回終了時に青コーナーが棄権を申し出た。

 試合後の井上は「もう少しキッパリといい勝ち方をしたかった」とコメントした上で、「試合は相手あってのもの。今日みたいな一方的な、相手の選手に勝つ気がないような試合だと、試合自体が枯れてしまう。白熱した試合がやりたいですね」と話した。

アメリカ初陣を飾った井上

 このイベントでは、ローマン・ゴンサレス(帝拳=ニカラグア)がWBC王者シーサケット・ソールンビサイ(タイ)に返り討ちにあって4回KO負け。メインのWBC挑戦者決定戦は、フアン・フランシスコ・エストラーダが元王者カルロス・クアドラスとのメキシカン対決を判定で制した。

 その後、バンタム級にクラスを上げた井上は2019年5月、イギリスに乗り込んでWBSS準決勝のエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)戦に2回TKO勝ち。海外3戦目となるアメリカでの試合は間もなく発表となる。Photos/SUMIO YAMADA

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