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豊嶋亮太がウェルター級2冠統一 別府優樹に10回KO勝ち

2021年5月20日 19時40分

 OPBF東洋太平洋&WBOアジアパシフィック・ウェルター級統一タイトルマッチが20日、後楽園ホール「ダイナミックグローブ」のメインで行われ、OPBF王者の豊嶋亮太(帝拳)がWBOアジアパシフィック王者の別府優樹(久留米櫛間&別府優樹)に10回2分59秒KO勝ち、2冠チャンピオンに輝いた。

豊嶋は10回にフィニッシュした

 豊嶋がガードを高く掲げ、別府が動きながら左のリードで牽制し合った。初回、豊嶋が右ショート、左フックをねじこんでポイントを獲得した印象。別府はステップワークとボディワークで豊嶋のミスブローを誘いながらも、いくつかは外せずに被弾し、攻めては自慢の強打を打ち込むことができない。豊嶋は4回に圧力を強め、4回終了時の採点は40-36×2、39-37で豊嶋がリードした。

 中盤に入っても試合の流れは変らなかった。豊嶋は別府のパンチをブロックしながら、ジャブや左ボディの有効打で上回った。7回、豊嶋が右ボディを決め、さらに追いかけて右アッパーを決めると別府がダウン。別府は左目の下から出血した。8回終了時の採点は、80-71×2、78-73で差が広がった。

 劣勢の別府は10回、右を決めて反撃の狼煙を上げたかに見えたが、豊嶋にボディを決められて失速。豊嶋は別府を追いかけ右ストレートを決めると、別府がダメージを負って後退し、豊嶋が畳みかけて左を決めたところで別府がダウン。立ち上がったものの10カウントが数えられた。

 豊嶋は14勝9KO2敗1分。WBO世界12位にランクされる別府は見せ場を作れなかった。戦績は21勝20KO2敗1分。

豊嶋の話「別府選手の強打の角度を研究していたので、それが勝因の一つだと思います。最初にダウンを奪った右アッパー? スパーリングをしてもらったホルヘ・リナレス選手のアッパーを勉強しました。別府選手が派手で華麗な選手で、さすがKOパンチャーという威圧感を感じた。自分が映像で研究していた相手のパンチのラインを読めるようになってからは自分のペースでできるようになったと思う。この階級は世界のスーパー・スターが集まるメジャーリーグのような階級なので自分はまだまだ。さらに研鑽を積んでこの先の道を切り開いていきたい」

 この日は1981年にリニューアルされ、第1回大会が開かれたダイナミックグローブの節目となる第600回興行。試合の合間には伝説の高橋ナオトvs.マーク堀越をはじめ過去の名勝負が場内のスクリーンで映し出された。

玉山は2回に2度ダウンを奪ってTKO勝ち

◇ウェルター級8回戦
玉山将也(帝拳)[TKO2回1分45秒]加藤寿(熊谷コサカ)
 日本ウェルター級3位の玉山が初回からジリジリとサウスポーの加藤にプレッシャーをかけた。2回中盤、玉山のコンパクトな右アッパーが決まると加藤がグシャリ。加藤はなんとか立ち上がったものの、再開してすぐに玉山の左フックで再びキャンバスに落下。主審が試合を止めた。玉山は14勝8KO2敗。加藤は10勝6KO10敗2分。

辻本(右)はコツコツと美柑にダメージを与えた

◇70.8キロ8回戦
辻本純兵(帝拳)[TKO6回1分2秒]美柑英男(渥美)
 辻本がディフェンスを固めながらワンツー、アッパーを打ち込んで36歳のベテラン、美柑にダメージを与えていった。美柑はよく健闘しているものの、ボディにもパンチをもらって苦しい展開。6回、辻本の右フックが決まったところで主審が試合を止めた。辻本は8勝6KO2敗3分。美柑は9勝2KO14敗2分。

B級デビュー戦勝利の嶋田(左)

◇フェザー級6回戦
嶋田淳也(帝拳)[3-0(58-56、59-55×2)]神足茂利(MT)
アマ81戦58勝の嶋田のデビュー戦。相手の神足はアマ72戦48勝でこの日がプロ3戦目。初回は左ジャブと距離を生かした右ストレートで神足が好スタートを切ったが、初陣の嶋田も自分を見失わず2回から左ボディの巧打で挽回。嶋田の左フック打ち分けに対し、神足も右を果敢に合わせようとするが押され気味に。5回、神足は勝負をかけたが終盤は嶋田が効かせる。最終ゴングまで互いに手を出して終了。嶋田は1勝。神足は2勝1KO1敗。

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