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カシメロ2-1判定でWBOバンタム級王座防衛 リゴンドウのマラソン戦法にブーイング

2021年8月15日 14時04分

 米カリフォルニア州カーソンのディグニティ・スポーツパークで行われたWBOバンタム級タイトルマッチは、王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)が前WBAレギュラー王者ギジェルモ・リゴンドウ(キューバ)に2-1判定勝ち。2度目の防衛に成功しWBAスーパー&IBF統一王者井上尚弥(大橋)との統一戦を希望した。

カシメロ(左)が攻め、リゴンドウがかわす試合になった

 試合は初回から12回までサウスポーのリゴンドウ(40)がフットワーク全開で対処。カシメロの繰り出すパンチを空転させながら距離を取り続けてかわすボクシングに徹した。会場はフィリピン人ファンが多く断続的に沸き上がるブーイングを背に自身の戦法を変えない。初回終盤、カシメロが攻め込み、低いダッキングで防いだリゴンドウがヒザを着いたが、主審はスリップと判断した。

 シーソーゲームは中盤リゴンドウがやや抜け出したかにも思えたが、露骨すぎるアウトボクシングはジャッジの心情にあまり訴えなかった。9回、右で攻勢をかけたカシメロがファンの支持を受けて最後までキューバ人を追い立てた。

小差判定勝ちでベルトを守り、大喜びのカシメロ

 3ジャッジのスコアは1人が115-113でリゴンドウだったが、他の2者は116-112、117-111でカシメロ。カシメロのトータルパンチのヒット数は47発と低調だったが、攻勢点が評価された。

 試合後カシメロは3本指を立て「まずリゴンドウに勝った。次は井上だ」とアピール。最後は中指を立て、リゴンドウの消極戦法をののしる仕種を見せた。

ヘッドバッティングでロドリゲスが悶絶。16秒で試合は終わった

 セミのバンタム級12回戦は残念な結末に終わった。WBCフェザー級王者ゲーリー・ラッセルの実弟ゲーリー・アントニオ・ラッセル(米=WBAバンタム級2位)と前IBF同級王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)が初回わずか16秒無効試合となった。開始早々、痛烈なヘッドバットが発生。たまらずロドリゲスがうつ伏せに倒れ続行不可能に。

 試合はWBAバンタム級暫定王座決定戦として行われる予定だったが、直前にWBAは挑戦者決定戦の一環と訂正した。チャンピオン減少方針の動きと思われる。

 もう一つのバンタム級10回戦はこれまで18勝3KO3敗1無効試合とパワー不足を指摘されたWBA1位で元王者のルーシー・ウォーレン(米)がダミエン・バスケス(米)に豪快なKO勝ち。初回に2度、右で倒し、2回、左フックで決着をつけた。タイムは2分18秒。(三浦勝夫) Photos by SUMIO YAMADA

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