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谷口将隆が11回TKO勝ち メンデスからWBOミニマム級王座奪取

2021年12月14日 20時53分

 WBOミニマム級タイトルマッチが14日、両国国技館のセミで行われ、挑戦者1位の谷口将隆(ワタナベ)がチャンピオンのウィルフレド・メンデス(プエルトリコ)に11回1分8秒TKO勝ち。新チャンピオンに輝いた。メンデスは3度目の防衛に失敗。

盟友の京口と谷口

 WBOアジアパシフィック王座、日本王座を獲得した谷口が2度目の世界戦でメンデスに挑んだ。サウスポー対決。谷口は初回、技巧派王者にジワジワとプレスをかける立ち上がり。メンデスは2回にピッチを上げると、体の押し合いが増える。ここで離れ際、谷口の左ショートがメンデスのテンプルをとらえ、メンデスがダウンした。

 メンデスは3回、左ボディ打ちを軸に追い上げを開始。谷口は受けに回るが、4回はメンデスを体で押し込んで距離をつぶし、ロープを背負わせるシーンを作る。中盤から谷口はクレバーだった。パワーの差を生かして距離をつぶしたかと思えば、メンデスが打ち気に出てくるとフットワークも使って試合を組み立てる。メンデスは6回にホールディングで減点1。

 劣勢のメンデスは8回、懸命に攻めて左ストレート、ボディ打ちで谷口に迫る。メンデスは9回も攻めるが、谷口が左ボディを決めると大きく後退。メンデスにダメージがたまってきた。谷口は10回、今度は中間距離からジャブを打つ込む軽快なボクシングを見せた。メンデスはラウンド終盤、連打で右フック、左ストレートを谷口に決めたが、これは最後の意地だった。

勝利の瞬間、谷口の喜びが爆発した

 11回、谷口が左ストレートを打ち下ろすと、これが効いて大きく後退。谷口がラッシュし、最後はコナーで畳みかけたところでようやくストップが入った。

 27歳の谷口は15勝10KO3敗。25歳のメンデスは16勝6KO2敗。メンデスは2年のブランクが敗因だったとコメント。谷口にリベンジのチャンスを求めた。

谷口の話「僕がデビューしてからずっと追いかけてきたので、いま夢じゃないかなって思ってます。僕が負けたサルダールに勝ったメンデスにしっかり勝ち切れたので、2年前の自分より強くなれたのかなとようやく自信が持てた。挑戦者らしくきれいなボクシングじゃなくてもかっこよくなくてもいいので勝ちたかった。来年もっともっと進化していきたい。今日は井上くんのオマケで見てもらったと思うので、来年は谷口将隆でも見てもらえるようになりたい」

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