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2022年9月5日 月曜日

知っておきたい!ジュニア王者の横顔Part2 UJ連続優勝の上机凛&三木姫愛

 4日に開催された「第4回ジュニア・チャンピオンズリーグ」と、1週間前に茨城県水戸市であった日本ボクシング連盟主催の「第9回全日本アンダー・ジュニア(UJ)ボクシング王座決定戦」と“連続優勝”を遂げた選手も男女ひとりずつ出た。注目されるジュニアの横顔を紹介する企画Part2。

U-12優勝の上机と桜井会長

 1人目はU-12男子32.5キロ級で優勝したサウスポーの上机凛(かみつくえ・りん、ワンツースポーツ)。前に出てくる相手を右に左に華麗なステップでさばき、右フックでいなしながら、1ラウンドに左ストレートでのけ反らせ、2ラウンドには左アッパーをクリーンヒットし、2度のカウントを奪って鮮やかにストップした。

 完勝の試合内容にも少しシャイな小学6年生は「練習してきたことがうまく出せなかった」と首をひねる。きっかけは8年前、桜井大佑・ワンツースポーツジム会長の明治大学の同級生で、仲の良い竹中良(三迫=引退)が天笠尚の東洋太平洋フェザー級王座に挑戦し、最終12回逆転KO負けした一戦。熱戦を櫻井会長のヒザの上で見ていたという4歳の男の子は、ジム会員だった父に連れられ、ボクシングを始めた。

 のちの東洋太平洋フェザー級王者で当時はワンツージムでトレーナーの手伝いもしていた竹中さんとともに、幼い頃は対面の実戦練習でのびのび育ててきたという。UJに臨む前、現在は故郷の熊本で暮らす憧れの竹中さんのもとで合宿したという上机の目標は「オリンピックの金メダル」。先代会長で1964年東京五輪バンタム級金メダリストの父・桜井孝雄さんの後を継いだ桜井会長も「中学、高校でもトップでいられるように」と期待する。U-12男子の優秀選手に選出された。

U-15優勝の三木姫愛

 2人目はU-15女子50キロ級で優勝した三木姫愛(みき・ひより、ディアマンテ)は、本誌2022年5月号の『ジュニアの星』でも紹介。堂々のボクシングで2度のカウントを聞かせ、1ラウンドで試合を終わらせた。まず右ストレート、次に右アッパーを絶妙なタイミングで決めた。「序盤は少なかったリードが出るようになったら、相手の空いているところが見えて、右が入ると思いました」と冷静に振り返った。

 現在、中学3年生。今年3月に札幌で開かれた「第1回全日本UJフレッシュ大会」と合わせ、2022年は“3冠”。幼稚園の頃からキックボクシングのジムに通い、小学2年生からはアマチュアのボクシングジムでも練習した。本格的にボクシングを志したのは元WBO、元WBC暫定女子世界フライ級王者・好川菜々の試合を見たのがきっかけ。引退し、ジムを開いた野上奈々・ディアマンテジム会長に指導を受けた。いろいろな技術を駆使して、さまざまなスタイルの相手と戦うのが楽しいと目を輝かせる。

 目標は、3階級で全日本選手権優勝を果たすなど、アマチュアのトップ選手でもあった野上会長が果たせなかったオリンピックに出場し、「金メダルを獲ること」。昨年の東京五輪フェザー級で女子初の金メダルを獲得した入江聖奈(日体大)の快挙にも刺激を受けた。U15、U-18女子の優秀選手に選ばれている。

 三木のほかにも『ジュニアの星』からチャンピオンが誕生した。

U-15で優勝の所龍太

“ジュニアの星”所龍太、築山陽向&大海兄弟

 カウント応酬の熱戦を判定で制し、U-15男子52.5キロ級で優勝した所龍太(三迫)は2022年1月号に登場。プロに混じって練習に励み、マスボクシングやスパーリングもこなす中学3年生は「内容で満足したところはない。もっと圧倒的に勝ちたかった」と悔しがった。強気が売りだが、カッとなり、感情的になってしまったのが反省点。指導を仰ぐ椎野大輝トレーナーに指摘され、「3ラウンド目、少し冷静になれた」と振り返った。

 幼い頃から空手、さらにボクシング、キックと3つかけもちし、一本に絞ったのは昨年。今年に入って、ボクシングでは初めて公式戦に出場した。UJは東日本の決勝で敗れ、これが全国大会初出場。ずっと先輩たちが試合をする姿を見てきた後楽園ホールのリングに立ち、「やっと一歩だけでも近づけたかなと思います」と誇らしげに語った。プロ志望だが、高校でアマチュア経験を積むことを希望する。「高校1年生の間に何かしらタイトルを獲りたい」と来年を見据えていた。

兄弟制覇をはたした築山陽向(左)と大海兄弟

 2022年9月号で紹介し、目標に掲げていた兄弟制覇を果たした森岡ジムの築山陽向(つきやま・ひゅうが)、大海(たいが)。先にU-15男子47.5キロ級決勝に臨んだ中学2年生の弟・大海は激しいパンチ交換のなか、1ラウンドにダウンを奪うと、2ラウンドには得意と話していた左ボディーを効かせ、フォローの右ストレートをクリーンヒットし、フィニッシュした。3年前の前回大会で兄が優勝し、憧れを抱いてきた後楽園ホールは「思っていた以上に楽しかった」と笑顔が広がった。

 高校1年生の兄・陽向はU-18男子S・フライ級決勝に出場。長身でカウンター狙いのサウスポーに対し、やや手数の少ない展開になったが、こちらも得意パンチに挙げていた左フックを2ラウンドから要所に決め、接戦をものにした。「判定を聞くまでヒヤヒヤしていた。父と母に兄弟優勝を届けたかったので、勝ててホッとしています」と安堵の表情を浮かべた。

 幼い頃から一緒に練習に励んできた陽向、大海の最終目標は「兄弟でプロの世界チャンピオン」。この大会連覇を次の目標に挙げた大海に対し、来年17歳になる陽向は「(森岡和則)会長、(丸田和美)マネジャーと相談しながら」、今後のキャリアを考えていきたいと話していた。
(船橋真二郎)

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