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比国ボクサーの夫と世界目指すロリト麻理菜 日本女子ミニマム級王座決定戦に出場

2023年3月1日 20時45分

 エスペランサジムは1日、兵庫県伊丹市の同ジムで会見、所属の日本女子ミニマム級1位ロリト(旧姓浜田)麻理菜(29)が、4月9日に大阪・豊中市の176BOXで行われる同級王座決定戦6回戦で、同級5位の一村更紗(27=ミツキ)と対戦すると発表した。ロリトはタイトル初挑戦。

日本タイトル挑戦が決まったロリト夫妻

 ロリトは神戸市出身で中学、高校時代はバスケットボール選手。大阪市住之江区の森ノ宮医療大学に進んで、理学療法士の資格を取得した。卒業後、病院勤務のかたわら大阪・梅田のジムでダイエット目的のボクシングトレーニングを始めた。伊丹市のデイサービス施設で訪問リハビリを担当したのを機会に、実戦をやりたいとエスペランサジムで本格的にボクシングに取り組んだ。

 19年12月にデビュー戦を白星で飾り、翌年9月の2戦目は引き分けたものの、12月の3戦目も勝利。そんな彼女のフェイスブックに「あなたのトレーナーになりたい」とメッセージの投稿があったのは20年11月。送り主はフィリピン・ミンダナオ島ダバオ出身のレイ・ロリト(32)だった。

 レイは日本未公認の元IBO世界L・フライ級王者。12年に角谷敦志(金沢)、16年には板垣幸司(広島三栄)と戦ったことがあり、19年10月に大成ジムに移籍。この年の大みそかにWBOアジア・パシフィックミニマム級王者、重岡銀次朗(ワタナベ)に挑戦するも、5回TKO負けしていた。

 レイは重岡に敗れてからは新型コロナ感染拡大でフィリピンに帰れない状況だった。初めて会って「まじめで、すごく優しいし、笑顔が子どもみたい。丁寧にボクシング教えてくれる」と麻里菜はすっかり気に入り、親の反対もあったが、知り合って3か月後に結婚。レイはジムのトレーナーになり、夫婦で日本王者、世界王者を目指すことに。昨年7月には葉月さな(YuKOフィットネス)を破り、1位にランクされた。戦績は5勝1分。

「ついにチャンスが来ました。勝ち切ってジムに初のベルトをもたらせたい。最終的には世界王者になって(夫に)並びたい」とロリト。ジムの橋本隆志会長(49)は「ロリトはパンチ力が強くスピードもあるし、バランスがよい。チャンスはかなりある」とプロ加盟10年目にして初の王者誕生に力が入っている。

 対戦相手の一村は4勝11敗1分。負けが込んでいるが、王座決定戦に備えて単身メキシコに渡ってトレーニングを積んできた。「ランキングは下ですが、一度日本タイトルに挑戦しており、キャリアの差を見せつけたい」と意欲十分。興味深い一戦になりそうだ。

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