全日本女子ジュニア選手権&全日本社会人選手権、きょう決勝
2024年12月22日 5時54分
2024年12月22日 5時40分
21日静岡「3150 LUSHBOMU」興行のメインイベントとして行われたS・フライ級8回戦は、期待の新鋭・横山葵海(よこやま・あおい、ワタナベ)がOPBF5位のサウスポー、デンマーク・キビド(フィリピン)にダウンを奪われたものの、76-75、76-75、78-73の3—0判定勝利。プロ2戦(2勝1KO)でのOPBFランク入りを濃厚とした。
息詰まる技術戦、駆け引きが続く中、7回に連打をボディーワークでかわしつつ下がったところへ左を合わされてダウン。ノーダメージの横山は、これに心乱されることなく最終ゴングまで走り切った。
「ディフェンス面が全然ダメ。一から修正です」とまるで敗者のようにうな垂れたが、2回に右フックを合わされてピンチを招いたものの、その後はステップで間合いを巧みに作ってキビドのブローをかわしながらリズムを再構築。左フックでサイドを、左右アッパーでみぞおちを刺してキビドに呻き声を上げさせた。
互いにフェイントを掛け合い、緩急強弱を織り交ぜた攻防は実に質の高いものだったが、そんな戦いの中でステップを巧みに操ってポジションをコントロールし上をいった横山の戦力の高さ、将来性は目をみはるものがあった。
新鋭にプロの厳しさを味わわせたものの惜敗を喫したキビド(29歳)は13勝(7KO)4敗2分。
日本ヘビー級王者・但馬ブランドンミツロ(亀田)がベネズエラ同級1位のロスメン・ブリトーと8回戦を行い、初回2分21秒TKO勝ち。3月の初黒星からの復帰を果たした。
長身のブリトーが打つストレート系ブローをアームブロックで止めた但馬が左ジャブ、左フックでボディーを攻めながらプレス。右のオーバーハンドで2度のダウンを奪い、レフェリーストップに仕留めた。
「前回負けたのがよかった。生活から何から変わった」と但馬。「軽量級世界一の日本で、重量級のパイオニアになって、10年後20年後に日本も重量級王国にしたい」と語った但馬(30歳)は11勝9KO1敗。いいところなく敗れたブリトー(34歳)は11勝9KO2敗。
前戦で世界ランク入りを果たしたWBA・IBF・WBOフェザー級15位(日本4位)の亀田京之介(TMK)が同級8回戦でフィリピン11位のアンジェロ・ベルトランに初回1分18秒KO勝ちした。
セコンドに攻撃姿勢を促された亀田がベルトランをロープに詰めて連打。これに右を打ち返したフィリピン人に対し、左ボディーブロー一閃。バッタリと前のめりに沈んだベルトランは数分間起き上がれなかった。
会心の勝利を飾った亀田は「来年戦いましょう」とリング上から阿部麗也(KG大和)の名を呼んで対戦をアピール。世界ランカー対決に自信満々の様子だった。亀田(26歳)の戦績は15勝9KO3敗2分。ベルトラン(24歳)は10勝8KO3敗。
期待のホープ森脇龍星(KWORLD3)はプロ3戦目で初黒星。53.0kg契約8回戦でWBC・S・フライ級25位のサルバドール・フアレス(メキシコ)と対戦し、距離をうまく操っていたものの、最終回に痛恨のダウンを喫し、1-2(74-77、77-74、75-76)判定で惜敗した。
最終回、猛然と迫るフアレスに対し、森脇も応じて打ち合いになる中、メキシカンの左右フックがヒットすると、引き倒されるように森脇がキャンバスに両グローブを着いた。レフェリーが3ジャッジに再確認を取ってノックダウンと判定されたワンシーン。これが結果的に勝敗を分けてしまった。ダメージは感じられなかっただけに、なんとももったいない一瞬だった。
スピードに乗ったフットワークとジャブを駆使し、右ショート、右アッパーとカウンターを狙って、左右フックで迫るフアレスをコントロールしていた。だが、フアレスの左フックに煽られることもあり、メキシカンを止め切ることがどうしてもできなかった。気持ちが強く、前後の動きで応戦するシーンもあり、セコンドから「自分の距離で」と指示されて使ったサークリングは、追い足を欠くフアレスを苦しめていた。
「モリワキはスピードとインテリジェンスがあって苦労したが、私は経験で上回った」と喜びを爆発させたフアレス(31歳)は20勝4KO9敗2分。初黒星の森脇(20歳)は2勝2KO1敗。
フェザー級8回戦は、OPBF7位の中川抹茶(スパイダー根本)が元オーストラリア・フェザー&S・フェザー級王者ロッキー・オグデンに2-1(78-74、75-77、78-74)のスプリットデシジョンで勝利した。
オグデンが3回に左目下を、中川が4回に左目上をそれぞれバッティングでカットする流血戦は、サウスポーの中川が距離をうまくコントロールするボクシングから攻撃の手を強めるボクシングにシフトしてしのぎ切った。
元ムエタイ世界王者の肩書きも持つオグデンは、長距離をキープするのに長ける中川に、ストレートの上下攻撃、タイミングを変えたフック等、多彩な右ブローで迫る。深く踏み込んでもバランスを崩さないオグデンに、中川はなかなか穴を見い出せない様子だった。が、オグデンの前進をさばききれないと悟った中川は、左から返しの右フックなど、攻撃で止める作戦にシフト。結果的にこれが功を奏した。
「お茶の聖地で勝ててよかった」とホッとした表情の中川(30歳)は17勝6KO2敗2分。敗れたものの、キャリアを積めばおもしろい存在となりそうなオグデン(25歳)は7勝5KO2敗。
◆S・ライト級6回戦
宮川竜成(尼崎亀谷)[判定3-0(59-55、59-55、60-54)]ティティコン・ラッタナクン(タイ)
◆60.8kg契約4回戦
秋山星也(名古屋大橋)[TKO1回2分22秒]月田翔一郎(LUSH)
2025年1月12日 21時18分
2025年1月12日 20時00分
2025年1月12日 19時44分
2025年1月11日 21時28分
2025年1月9日 18時40分
2025年1月8日 23時43分