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スリリング!オペタイアが五輪銅ニーカを4回でフィニッシュ IBFクルーザー級V2

2025年1月8日 22時13分

 現地時間8日、オーストラリアのクイーンズランド州ブロードビーチにあるゴールド・コースト・コンベンション・センターでIBF世界クルーザー級タイトルマッチが行われ、チャンピオンのジェイ・オペタイア(豪州/199.5ポンド)が同級10位のデビッド・ニーカ(ニュージーランド/199.5ポンド)に4ラウンド2分17秒KO勝ち。タイトル防衛に成功した。

 当初は王者オペタイアと指名挑戦者の1位フセイン・チンカラ(ドイツ)戦が発表されていたが、昨年12月にチンカラが足首を負傷したことで離脱し、東京五輪ヘビー級銅メダリストのニーカに白羽の矢が立ったもの。

 188センチのサウスポー王者と198センチ、スイッチヒッターの挑戦者による試合。開始からオペタイアが自慢の強打を振り回してスリリングな幕開けとなり、対するニーカは頻繁にスイッチしながら距離をずらして隙をうかがう。

 2ラウンドもオペタイアは優勢に進めていた。しかし終了間際にニーカの左フックがヒットするとオペタイアはヒザをグラつかせてクリンチ。ここでゴングが鳴ったが、3ラウンドもお互いに自慢の強打を振り回して白熱の展開となった。

 迎えた4ラウンド、距離を詰めにいくオペタイアの右フックが入ると、ニーカが後退。一気に詰めた王者の右アッパーでニーカがダウンする。デビッド・フィールド(米国)レフェリーのカウント8で再開に応じたものの、ダメージを感じさせるニーカ。オペタイアはロープ際で右フックをテンプルにたたきつけると、ニーカはロープにもたれるように倒れ込み、さらにそこへ左フックを追撃されて万事休す。バタンとダウンし、レフェリーが試合を終了した。

 29歳のオペタイアは27戦全勝21KO。昨年5月にマイリス・ブリーディス(ラトビア)を下して手にした王座の2度目の防衛となった。こちらも29歳、WBOアジアパシフィックのクルーザー級チャンピオンでもあるニーカは初黒星(10勝9KO1敗)。

 セミファイナルはWBOグローバル・ヘビー級チャンピオンのジャスティス・フニ(豪州/241.5ポンド)とショーン・ポトギーター(南アフリカ/251ポンド)による一戦。空位のIBFパンパシフィック王座決定戦も加わり二冠戦としてゴングが鳴ったが、結果は2ラウンド33秒TKOでフニが勝利した。

 体格でひと回り大きなフニは軽快な動きから右フックをヒットし、まずまずのスタート。しかし1分過ぎに左ボディーフックが低く入り、ポトギーターに休憩が与えられる。再開後も攻勢を掛けるフニに対してポトギーターも意地を見せ、打ち返したところで初回が終わった。

 2ラウンド早々、フニが右アッパーをクリーンヒットするとポトギーターは目を痛めたか、ススっとコーナーに退き、チャンスと見たフニが猛攻。ガード一辺倒となったポトギーターをレフェリーが抱きかかえた。

 WBO5位、IBF13位、WBCでも15位につける25歳のフニは12戦全勝7KO。前戦から約4週間での勝利となったが、古傷ともいえる左ひじの手術を行う計画がある。敗れた42歳のポトギーターは10勝7KO2敗。

 IBFパンパシフィック・スーパーウェルター級王座決定戦はベン・マホニー(豪州/153.25ポンド)とヅァイ・ファン(中国/152.75ポンド)で争われ、10回判定でマホニーが新王者となった。スコアはジャッジ全員が100-90のフルマーク。

 初回、ガードを固めて距離を詰めにいくファンに対し、マホニーは長いジャブを中心に、アッパーをガードの合間に打ち込んでいく。2ラウンドはよりフットワークを使うようになったマホニーが有効打数でハッキリとポイントを挙げるも、ファンもガードを上げながら前進し、懸命に食い下がる。

 3ラウンド以降、フットワークを駆使しながらコンビネーションを当てるマホニーに対し、ファンはガードを固めながら前進する攻防が続いたが、両者とも一発の破壊力に欠ける。そのためファンのアゴ対マホニーのスタミナといった似通った展開のラウンドが繰り返された。

 7ラウンド終了後のインターバル中には会場の照明が落ち、場内が真っ暗に。数分間の中断後に再開されてからは、やや被弾を増やしてスタミナ切れの兆候を見せながらもマホニーがアウトボクシングでゴールテープを切っている。OPBF同級1位でもある29歳のマホニーは15勝8KO1分。一方、昨年5月に後楽園ホールで、玉山将也(帝拳)に8回判定勝利をおさめている29歳のファンは8勝5KO3敗1分。

 フェザー級8回戦、トニー・イングラム(豪州/125.5ポンド)はシュウ・ジュンキ(中国/125.25ポンド)に8回判定負け。スコアは77-75に78-74が2者。

 ジェイソン&アンドリューのマロニー兄弟のスパーリングパートナーとして豪州に滞在するシュウはオーストラリア2度目のリング。マロニー兄弟もコーナーに就いて張り切るシュウは開始から無敗のスイッチヒッター、イングラムをガンガン追い掛け回し、4ラウンドには右ストレートを好打するなど終始手数で圧倒。優勢に試合を進めて全勝選手に土を付けている。

 23年8月、後楽園ホールで内構拳斗(横浜光)に8回判定負けを喫している24歳のシュウは9勝3KO2敗1分。イングラムは6勝3KO1敗。

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